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ナイジェリア政府、ガソリン価格の上限を提案、燃料費の急騰抑制へ

今回の案では、上限を超えて燃料調達コストが上昇した場合、国内の製油業者や輸入業者が一時的にその差額を負担する。
ナイジェリアのガソリンスタンド(ロイター通信)

ナイジェリア政府は8日、国内のガソリン価格の急激な変動を抑えるため、1リットル当たり1350ナイラ(約160円)を上限とする新たな価格調整策を提案した。オイェデレ(Taiwo Oyedele)財務相が明らかにしたもので、世界的な原油価格の上昇や為替変動が国内の燃料価格に直結することを防ぐ狙いがある。

今回の案では、上限を超えて燃料調達コストが上昇した場合、国内の製油業者や輸入業者が一時的にその差額を負担する。原油価格や為替相場が落ち着き、調達コストが低下した段階で、それまでの損失を回収する仕組みである。政府は燃料補助金ではなく、価格の急騰と急落を平準化する「価格モジュレーション」と位置付けている。

国際原油価格はイランをめぐる中東情勢の緊迫化などを背景に上昇。ナイジェリアを含む多くの国でガソリン価格に強い上昇圧力がかかっている。政府によると、国内のガソリン価格は最新の世界的なエネルギー価格上昇を受け、1リットル約1400ナイラまで上昇しており、家計や企業の負担が増している。

政府はさらに、国営石油会社NNPCの販売網を通じた30日間の割引策も計画し、公共交通事業者を優先して燃料を原価で供給する方針だ。燃料価格の上昇は輸送費を通じて食品や日用品など幅広い物価を押し上げるため、政府は生活費高騰への波及を抑える必要があると判断した。

一方、政府はかつての燃料補助金制度への回帰には否定的だ。補助金を復活させれば財政負担が増し、通貨ナイラへの下押し圧力を強める可能性があるためである。政府は今後、国内製油所向けの原油先物販売なども検討し、国際市場の変動に左右されにくい燃料供給体制の構築を目指す。

今回の価格上限案が実現すれば、消費者にとって燃料価格の予見可能性は高まる。ただし、原油価格や為替相場の上昇が長期化した場合、製油業者や輸入業者の負担が膨らむ可能性があり、制度を持続できるかが今後の焦点となる。

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