モロッコにアフリカ初のEV電池工場建設へ、アフリカ開発銀行が出資
融資の中心となる1億1000万ドルは中国の電池メーカーである国軒高科の現地法人「ゴーション・パワー・モロッコ(Gotion Power Morocco)」に供与されるもので、残る資金についても開発パートナーとの協調融資を通じて確保する方針だ。
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アフリカ開発銀行(AfDB)は24日、モロッコで建設が計画されているアフリカ初の電気自動車(EV)向け大型電池工場に対し、総額1億1400万ドルの資金支援を決定したと発表した。融資の中心となる1億1000万ドルは中国の電池メーカーである国軒高科の現地法人「ゴーション・パワー・モロッコ(Gotion Power Morocco)」に供与されるもので、残る資金についても開発パートナーとの協調融資を通じて確保する方針だ。
工場は首都ラバト近郊の貿易区に建設される予定で、リン酸鉄リチウム(LFP)電池のセルやバッテリーパックを一貫生産する。第1段階では年間10ギガワット時(GWh)の生産能力を持ち、将来的には100GWhまで拡大する計画である。完成すれば、アフリカだけでなく中東・北アフリカ地域でも初となる統合型EV電池工場となる見込みだ。
モロッコは近年、自動車産業の集積地として急速に存在感を高めている。国内には250社を超える自動車メーカーや部品メーカーが進出しており、欧州大手のステランティスやルノーをはじめ、中国、日本、米国、韓国企業も生産拠点を構える。欧州市場への地理的近接性に加え、自由貿易協定を活用できる点が海外企業の投資を後押ししている。
今回のプロジェクトは、モロッコが電動モビリティ分野の地域拠点となることを目指す戦略の中核を担う。工場は主に再生可能エネルギーを利用して稼働する予定で、第1段階だけで600人以上の直接雇用を創出し、部材や工程の約70%を国内で賄うことを目標としている。これにより、現地サプライチェーンの育成や技術者の育成にもつながると期待されている。
アフリカでは燃料価格の高騰や供給不足を背景に、より低コストで環境負荷の小さいEVへの関心が高まっている。一方で、車載電池の生産基盤は域外への依存が続いており、EV普及の大きな課題となってきた。
AfDBは今回の投資について、電池製造能力を域内に確立することで再生可能エネルギーの普及を支え、アフリカ全体のエネルギー転換と産業競争力の強化を後押しする重要な一歩になるとの認識を示している。
