◎幼児と12歳の子供を含む6人が遭難中に脱水症状で死亡し、遺体は地中海に遺棄された。
イタリアのランペドゥーサ島、亡命希望者たち(Getty Images/AFP通信)

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は12日、地中海中部でイタリアの沿岸警備隊に保護された亡命希望者とみられる人々のうち6人が脱水症状で死亡したと発表した。

伊沿岸警備隊によると、移民28人を乗せたボートはリビア沖で発見されたという。この海域を航行していたリベリアの商船が頼りないボートに乗る人々を発見、救助し、シチリア島に移送した。

UNHCRは声明で、「脱水症状を起こしていた子供とその母親は商船からイタリアのヘリでマルタの首都バレッタに搬送された」と報告した。この2人は助かったとみられる。

伊沿岸警備隊によると、28人中26人はシチリア島で保護され、そのほとんどがシリア人とアフガン人だったという。

UNHCRは救助された人々の話を引用し、「幼児と12歳の子供を含む6人が遭難中に脱水症状で死亡し、遺体は地中海に遺棄された」と報告している。

犠牲者は全員シリア人とみられる。

北アフリカから西欧を目指す地中海亡命ルートの死亡率は非常に高く、今年これまでに少なくとも1000人以上の死亡または行方不明者が確認されている。

UNHCRによると、今回保護されたボートの出発地点はまだ明らかになっていない。

欧州国境沿岸警備機関(Frontex)によると、今年1月から8月の間に地中海ルートを経由した不法入国者は約5万2000人にのぼり、大半がチュニジア、エジプト、バングラデシュ人だった。

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