ガイアナ旅客フェリー沈没、死者100人に達する見通し、遺族が真相解明求める
フェリーは19日、首都ジョージタウンから北西部の港町に向かう途中、沖合で浸水・沈没した。
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南米ガイアナ沖で発生した国営フェリー「MVバリマ」の沈没事故を巡り、乗客の家族や市民の間で政府に事故原因の究明と責任の明確化を求める声が強まっている。この事故は同国史上最悪の海難事故となり、当局は乗船していたとみられる179人のうち76人を救助した一方、53人の遺体を収容し、行方不明者の捜索を続けている。最終的な死者数は100人に達するとみられている。
フェリーは19日、首都ジョージタウンから北西部の港町に向かう途中、沖合で浸水・沈没した。乗客名簿には116人の乗客と17人の乗組員が記載されていたが、実際には179人が乗船していたとみられる。
AP通信によると、多くの家族が遺体の発見を待ち続けている。幼い子ども2人を失った母親はAPの取材に対し、娘の遺体は見つかったものの息子はいまだ行方不明で、「まだ船の中にいるはずだ」と涙ながらに訴えた。
生存者からは、救助開始まで長時間海上を漂流したとの証言や、船内に大型エンジン、車両、燃料タンクなどの貨物が過剰に積み込まれていたとの指摘が相次いでいる。また、出航後にエンジントラブルが発生したにもかかわらず引き返さず航行を続け、浸水を訴える乗客の声も乗組員に軽視されたとの証言もある。
一方、アリ(Irfaan Ali)大統領は現時点で過積載との見方を否定し、調査委員会による正式な報告を待つ姿勢を示している。海事当局は積載状況や運航管理の実態などを含めた包括的な調査を実施するとしている。
政府報道官は22日、「調査結果に基づき責任者は法に従って処分される。過失や違法行為が確認されれば例外なく責任を問う」と表明した。当局は救助された船長と乗組員1人について、マリファナの陽性反応が確認されたとして身柄を拘束し、事故との関連を調べている。
MVバリマは建造から87年が経過した老朽船だった。政府はインドから新造船を導入済みだが、就航先の港湾整備が完了していなかったため、老朽船での運航継続を余儀なくされていたと説明している。
この事故はガイアナの海上輸送の安全管理や老朽インフラの問題を浮き彫りにした。国民の間では徹底した原因究明と再発防止策を求める声が高まっている。
