ケニア大統領、米国の「エボラ」隔離施設計画に理解求める
問題となっているのは、ライキピア空軍基地に設置が予定されているエボラ隔離施設である。
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ケニア中部ライキピアで米国が主導するエボラ隔離施設の建設計画を巡り、政府と市民の対立が深まっている。反対デモが各地で続く中、ルト(William Ruto)大統領は2日、計画の正当性を強調し、国民に冷静な対応を呼びかけた。
問題となっているのは、ライキピア空軍基地に設置が予定されているエボラ隔離施設である。米政府は約1300万ドルを拠出し、エボラウイルスに感染、または感染の疑いがある米国人を同施設で隔離・治療する方針を示している。米政府はコンゴ民主共和国とウガンダでのエボラ流行を受け、自国への患者搬送を行わず、ケニアで対応する計画を進めている。
しかし、この方針に対してケニア国内では強い反発が起きている。市民団体や医療関係者からは、ケニアの医療体制が外国人患者の受け入れに十分対応できないとの懸念が示されている。また、「なぜ米国人患者を米国内で受け入れないのか」との批判も噴出し、基地周辺で数百人規模の抗議デモが発生した。デモでは治安部隊との衝突も起き、主催者側によると、2人が死亡したという。
こうした状況を受け、裁判所は先月末、施設建設と外国人患者の受け入れを一時停止する仮処分を命じた。その後も判事は差し止め命令を延長し、政府に対して米国との合意内容を開示するよう求めている。訴訟は法曹協会や憲法監視団体などが提起したもので、政府の手続きや国民の安全確保に問題があると主張している。
これに対し、ルト氏は1日の演説で、米国との長年にわたる保健分野での協力関係を理由に計画を承認したと説明した。さらに、ライキピア基地は米国人だけでなく、将来的にケニア国内でエボラ感染が発生した場合にも活用できると強調した。そして「政府は米国が何をしているか理解している。安心してほしい」と述べる一方、政治家に対して不安をあおる発言を控えるよう求めた。
現在、ケニア国内でエボラ感染者は確認されていない。しかし、隣国ウガンダでは感染者と死者が報告されており、コンゴでも流行が続いている。地域全体で感染拡大への警戒が強まる中、今回の隔離施設計画は公衆衛生対策と国家主権、さらには米国との外交関係を巡る問題へと発展した。裁判所による次回審理は6月下旬に予定されており、計画の行方に国内外の注目が集まっている。
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