ケニア中部で米国の「エボラ」隔離施設計画に抗議するデモ
問題となっているのは、米国政府がライキピア空軍基地内に設置を進める50床規模の隔離施設である。
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ケニア中部ライキピアで6月1日、米国が計画する「エボラ出血熱」の隔離施設建設に反対する大規模な抗議デモが発生した。地元住民ら数百人が街頭に集まり、施設の恒久的な中止を求めて行進した。デモ参加者の一部は道路を封鎖し、タイヤを燃やすなどして抗議の意思を示した。
問題となっているのは、米国政府がライキピア空軍基地内に設置を進める50床規模の隔離施設である。施設はコンゴ民主共和国やウガンダで拡大しているエボラ流行地域で活動し、感染者と接触した米国人を対象に経過観察を行う目的で計画された。米当局によると、対象者は症状が出ていない段階の高リスク者であり、発症した場合には米国外の第三国へ移送する方針だ。
しかし、この計画に対してケニア国内では強い反発が広がっている。住民や市民団体は医療体制が十分ではない地域に感染リスクを持ち込む可能性があると懸念している。ケニア高等法院は先月末、市民団体などが提起した訴訟を受け、施設設置計画の一時停止を命じた。原告側は施設が公衆衛生上の危険をもたらす可能性があると主張している。
一方で、ケニア政府は米国との協力を継続する姿勢を示している。保健相はこの施設について、アフリカで活動する米国人だけでなく広範な緊急医療対応能力の強化にも役立つと説明した。米国もケニアのエボラ対策支援として1350万ドルを拠出する方針を明らかにしている。
ただ、裁判所による停止命令後も、ライキピアでは軍用機の発着や警備強化が確認されており、住民の不信感は高まっている。抗議デモの主催者は「小さな町で感染が発生すれば地域全体に影響が及ぶ」と訴え、施設の完全撤回を要求している。エボラ流行への国際的な対応と地域住民の安全への懸念が衝突する中、この計画を巡る議論は今後も続く見通しだ。
