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インドネシア政府、「給食無償化」予算を大幅削減、大統領肝入り政策

この無償化プログラムはプラボウォ氏が2024大統領選で掲げた最重要公約の一つで、2025年に開始された。
インドネシア、首都ジャカルタの小学校、給食を食べる生徒(Getty Images)

インドネシア政府は21日、プラボウォ(Prabowo Subianto)大統領の看板政策である学校給食・栄養支援プログラムの2026年度予算を、229兆ルピア(約2.08兆円)に削減すると発表した。当初計画の335兆ルピアから大幅に縮小した上、6月時点で示していた268兆ルピアからもさらに引き下げられた。政府は財政健全性を維持するための見直しとしており、今後も追加削減の可能性があるとしている。

この無償化プログラムはプラボウォ氏が2024大統領選で掲げた最重要公約の一つで、2025年に開始された。児童に加え、妊婦や授乳中の女性などを対象に栄養価の高い食事を無料で提供し、子どもの発育不良の改善や教育環境の向上を目指す国家的プロジェクトである。当初は約8300万人への提供を目標としていたが、予算削減を受け、対象者数や事業規模を見直す方針となった。

事業を所管する国家栄養庁(BGN)は、単純に配食数を追求するのではなく、「量より質」を重視する考えを示している。対象者を絞り込む一方で、調理施設や配送体制を見直し、食事の品質や衛生管理を強化するという。プラボウォ氏は同庁に対し、1カ月以内に新たな事業計画と予算案をまとめるよう指示している。

今回の予算縮小の背景には、政府財政への懸念がある。これはインドネシア史上最大級の社会保障政策であり、多額の財政支出が必要となることから、市場では財政赤字の拡大や国債発行増加を懸念する声が強まっていた。政府は歳出全体の見直しを進める中で、事業規模を段階的に縮小し、財政負担の抑制を図る姿勢を鮮明にしている。

一方、事業を巡っては実施面での課題も相次いでいる。全国で対象地域を急速に拡大した結果、物流や調理体制が追いつかず、一部地域では栄養基準を満たさない食事の提供や集団食中毒が発生したほか、BGNの元幹部らが関与した汚職事件も摘発され、事業運営への信頼が揺らいでいる。

政府はこうした問題を踏まえ、配食数の拡大よりも食品安全や運営の透明性向上を優先する必要があると判断した。

プラボウォ政権はこのプログラムを「将来世代への投資」と位置付け、継続する方針を示している。今後は財政負担と事業効果のバランスをどう確保するかが課題となる。

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