武装集団が中等学校を襲撃、生徒と教師拉致 ナイジェリア
襲撃を受けたのはボルノ州郊外の人里離れた地区にある中等学校で、生徒たちは中等教育修了試験を受験中だった。

ナイジェリア北東部ボルノ州で29日、武装集団が中等学校を襲撃し、試験を受けていた生徒らを連れ去る事件が発生した。警察によると、拉致された人数は明らかになっていないが、少なくとも10人が救出された。人権団体は教員2人と生徒1人が殺害されたと発表したが、詳細は不明だ。
襲撃を受けたのはボルノ州郊外の人里離れた地区にある中等学校で、生徒たちは中等教育修了試験を受験中だった。警察によると、武装集団は学校に侵入し、生徒らを連れ去った。州警察の報道官は地元ラジオ局のインタビューで、「治安部隊の救出作戦により10人の生徒が保護されたものの、何人が拘束されているかは確認できていない」と説明した。
犯行声明を出した組織は確認されていない。事件が起きたボルノ州は西アフリカ最大のイスラム過激派「ボコ・ハラム」とその分派である「イスラム国西アフリカ州(ISWAP)」の活動拠点として知られる地域である。両組織は長年にわたり学校や集落への襲撃、住民の拉致を繰り返しており、地域の治安悪化を招いてきた。
国際人権団体アムネスティ・インターナショナル・ナイジェリアは29日、「学校は子どもたちにとって安全な場所でなければならず、教育を受けるか命を守るかの選択を迫られてはならない」と非難した。またアムネスティは政府に対し、武装勢力から教育機関を守るための対策を一層強化するよう求めた。
ナイジェリアでは学校を狙った集団拉致事件が後を絶たない。2014年にはボルノ州チボクで女子生徒276人がボコ・ハラムに拉致され、国際社会に衝撃を与えた。その後も各地で同様の事件が相次ぎ、多くの子どもが教育を受ける機会を奪われてきた。
国軍は武装勢力の掃討作戦を継続しており、今月にはボコ・ハラムに拉致されていた300人以上を救出したほか、5月には米国との共同作戦でISWAP戦闘員175人を殺害したと発表している。それでも北東部では武装勢力の活動が続き、国連によると、過去10数年の紛争で数万人が死亡し、数百万人が避難生活を余儀なくされている。今回の学校襲撃は治安改善が道半ばである現状を浮き彫りにした。
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