コンゴ東部のIS系組織、金密輸で資金調達、年間最大160万ドルを獲得
ADFは1990年代にウガンダで結成され、2000年ごろまでに活動の大部分をコンゴ東部へ移した。
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コンゴ民主共和国東部で活動するイスラム国(IS)系組織「民主同盟軍(ADF)」が、金の採掘と密輸を主要な資金源としていることが分かった。米国の調査機関センティリーが10月27日に公表した報告書によると、ADFは東部・北キブ州の一部の金採掘地域だけで年間100万〜160万ドルの収入を得ている。金の密輸によって、同組織は外部からの資金援助への依存を減らし、自力で活動を維持する能力を高めている。
報告書によると、金はコンゴ東部の取引拠点を経由し、隣国ウガンダの精錬業者や輸出網へ流れている。ADFは採掘地域を支配し、鉱山労働者や採掘関係者を拉致して金の採掘や輸送、販売に従事させているという。地域住民の一部は報酬を得て協力しており、武力による威圧と経済的な誘因が組み合わさった仕組みが形成されている。
ADFは1990年代にウガンダで結成され、2000年ごろまでに活動の大部分をコンゴ東部へ移した。2019年にはISへの忠誠を誓い、同組織の支援を受けてきた。専門家によると、米国が2024年後半に資金調達網の関係者に制裁を科した後、金の密輸収入が重要性を増した。ADFは金に加え、カカオ生産、恐喝、誘拐などでも資金を得ている。
ウガンダ軍はコンゴ軍と連携し、ADF掃討のため数千人規模の兵力を展開してきた。2021年末に始まった合同作戦は主要都市や交通路の確保に一定の成果を上げたが、ADFを壊滅させるには至っていない。
ADFは北キブ州のほか、イトゥリ州やツォポ州の遠隔地にある鉱山地域へ活動拠点を移している。
センティリーは、軍事作戦だけでは武装勢力の根絶は難しく、金の取引業者や資金提供者、密輸を仲介する関係者への対策が必要だと指摘する。紛争地域で採掘された金が国境を越えて流通する構造を断ち切れるかが、ADFの資金力を弱め、住民への暴力を抑えるうえで重要な課題となっている。
