◎マールブルグ病はエボラ出血熱によく似た出血熱で、感染力が強く、致死率も高い。
マールブルグウイルス(World Health Organization)

世界保健機関(WOH)は16日、ガーナ南部で感染が報告されたマールブルグ病について、1カ月以上新規患者が報告されなかったため、感染拡大の恐れはなくなったと発表した。

マールブルグ病はエボラ出血熱によく似た出血熱で、感染力が強く、致死率も高い。専門家によると、このウイルスの感染リスクはコロナウイルスやインフルエンザに比べると低いが、医療体制の整っていない地域で拡大すれば手に負えなくなり、サル痘のように広がる恐れがあるという。

WHOアフリカ地域事務局は声明で、「ガーナの保健省は42日間症例が確認されなかったため、終息を宣伝した」と述べている。

また同事務局はガーナ当局が迅速に対応したおかげでマールブルグウイルスの拡散を防ぐことができたと称賛した。

ガーナでこのウイルスの患者が報告されたのは今回が初めて。患者は3人。そのうち2人が死亡した。

1人目の犠牲者は26歳の男性で、6月26日に入院し、翌日死亡。2人目は51歳の男性、6月28日に入院し、同日死亡した。

マールブルグ病の起源はコウモリで、感染者の体液や皮膚に触れると感染する。

ギニアでも昨年、このウイルスが確認されたが、感染者は1人にとどまり、初確認から42日後に終息が宣言された。

このウイルスはアンゴラ、ケニア、ウガンダ、南アフリカ、コンゴ民主共和国など、アフリカの広い範囲で散発的に発生している。

感染すると高熱、頭痛、強烈な倦怠感に襲われる。過去の流行時の致死率は24~88%とかなりの差がある。

マールブルグ病を防止するワクチンや抗ウイルス剤はないが、経口または静脈内補水と特定の症状に対する治療で生存率を高めることができる。

スポンサーリンク