エジプト2026年5月インフレ率鈍化見通し=ロイター調査
今回のインフレ率低下の主な要因は「ベース効果」と呼ばれる統計上の要因である。
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エジプトの消費者物価指数(CPI)が一時的に鈍化する見通しとなった。ロイター通信がエコノミスト15人を対象に実施した調査によると、2026年5月の都市部インフレ率は前年同月比14.5%増と予想され、4月の14.9%から小幅に低下する見込みである。市場では物価上昇圧力の緩和を歓迎する声がある一方、今後予定される公共料金の値上げなどを背景に、インフレが再び加速するとの見方が強まっている。
今回のインフレ率低下の主な要因は「ベース効果」と呼ばれる統計上の要因である。前年同期に物価が大きく上昇していたため、比較対象が高くなり、見かけ上の上昇率が抑えられる形となった。調査では予測値が13.3%から16.0%まで幅広く分かれたものの、多くのアナリストが現在の鈍化が長続きしないとの見解で一致している。
金融機関の分析によると、今後数カ月で電気料金の引き上げが家計負担を押し上げる見通しだ。加えて、住宅関連費や食料品価格も依然として高い水準で推移しており、生活コスト全体の上昇が続く可能性が高い。こうした要因から、インフレ率は夏場にかけて再び上昇局面に入ると予測されている。大手金融機関では、8月ごろに17%前後まで上昇する可能性を指摘する声も出ている。
また、価格変動の大きい生鮮食品やエネルギーを除いたコアインフレ率についても、5月は13.5%と4月の13.8%からやや低下すると予想されている。しかし、エネルギー価格の上昇が波及すれば、コアインフレにも再び上昇圧力がかかる可能性が高い。
政府と中央銀行は近年、高インフレの抑制と経済安定化を重要課題としてきた。通貨安やエネルギー補助金改革の影響で国民生活への負担が続く中、物価動向は金融政策や財政運営を左右する重要な指標となっている。今回の鈍化見通しは一定の安心材料ではあるものの、専門家の間では「インフレ克服への道のりはまだ遠い」との見方が支配的である。
統計当局は6月10日に5月の公式インフレ統計を発表する予定。市場関係者は今後の物価動向と中銀の対応を注視している。
