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コンゴ・エボラ流行、適切な対応取れなければ感染者2万人超えも=米CDC

今回の流行はエボラウイルスの中でも珍しい「ブンディブギョ株」によるもので、5月中旬に確認された。
2026年6月5日/コンゴ民主共和国、北東部イトゥリ州ブニアの医療センター(AP通信)

アフリカ中部で発生している「エボラ出血熱」の流行について、米疾病対策センター(CDC)は5日、十分な公衆衛生対策が講じられなければ感染者数が2万人を超える可能性があるとの予測を公表した。流行の中心となっているコンゴ民主共和国東部では感染拡大が続いており、国際社会に対して迅速な支援と対応強化を呼びかけている。

今回の流行はエボラウイルスの中でも珍しい「ブンディブギョ株」によるもので、5月中旬に確認された。世界保健機関(WHO)は感染の拡大と国境を越えた伝播を受け、国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)を宣言した。感染はコンゴ北東部イトゥリ州を中心に広がり、隣国ウガンダにも波及している。

CDCが発表した数理モデルによると、感染者の発見や隔離が遅れた場合、流行は急速に拡大する恐れがある。最悪のシナリオでは、発症者のうち適切に隔離される割合が低い状態が続けば、今後3か月以内に感染者が2万人を超える可能性がある。一方で、患者の早期発見や接触者追跡、隔離措置を徹底できれば、感染規模を大幅に抑制できると分析している。

現地当局によると、感染確定者は400人を超え、死者も60人を超えている。地域によっては医療体制が脆弱であるうえ、武装勢力の活動や治安悪化が保健活動の妨げとなっている。感染者の追跡や検査が十分に行えない地域もあり、実際の感染規模は報告数を上回る可能性が指摘されている。

今回の流行が特に懸念される理由の一つは、ブンディブギョ株に対して有効性が確認された承認済みワクチンや治療薬がない点にある。過去のエボラ流行ではワクチン接種が感染抑制に大きな役割を果たしたが、今回は従来の対策が十分に機能しない可能性がある。専門家は地域住民の協力や迅速な診断体制の確立が不可欠だと強調している。

エボラ出血熱は発熱や嘔吐、下痢、出血などの症状を引き起こし、重症化すると高い致死率を示す感染症として知られる。2014年から2016年にかけて西アフリカで発生した大流行では2万8000人以上が感染し、1万人以上が死亡した。CDCは今回の流行について、適切な対応が取られなければ過去最大級の流行に匹敵する可能性があると警告している。国際機関や各国政府は支援を拡大しているが、感染拡大を食い止められるかどうかは今後数週間の対応にかかっている。

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