コンゴ・エボラ流行、1カ月の”確定症例”過去最多に=WHO
WHOによると、5月15日に流行が公式に宣言されて以降、確定症例数は1048人、死者は267人に達した。
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コンゴ民主共和国東部における「エボラ出血熱」の流行が急速に拡大している。世界保健機関(WHO)は23日、今回の流行における確定症例数が発生後1カ月間としてはアフリカで記録されたエボラ流行の中で過去最多になったと明らかにした。感染拡大の勢いは衰えておらず、国際社会の警戒が強まっている。
WHOによると、5月15日に流行が公式に宣言されて以降、確定症例数は1048人、死者は267人に達した。症例数は22日に1000人を突破し、わずか1カ月で過去の流行を上回る規模に拡大した。
今回の流行は北東部イトゥリ州を中心に広がっている。WHOのテドロス(Tedros Adhanom Ghebreyesus)事務局長は声明で、過去の多くの流行が交通の不便な農村部で始まったのに対し、今回は州都ブニアといった人口密集地域で初期感染が発生したことが感染拡大を加速させたと指摘した。都市部では人の移動が活発で接触機会も多く、感染経路の追跡や隔離措置が難しくなるためだ。
事態をさらに深刻化させているのが、避難民キャンプでの感染拡大である。国連の専門機関である国際移住機関(IOM)によると、少なくとも3カ所の過密な避難民キャンプで感染が確認され、14人の死亡が報告されている。地元の支援団体も一部のキャンプで複数の子どもが死亡したと報告している。武装勢力の活動や住民の避難が続く地域では、公衆衛生対策の実施が困難となっている。
医療体制の逼迫も深刻だ。現地では医療従事者や救急車、防護服、隔離施設などが不足し、患者の追跡調査も十分に行えない状況が続いている。アフリカ連合(AU)が求める対応資金も不足しており、専門家は大規模な国際支援が不可欠だと訴えてきた。
一方で、治療法やワクチン開発に向けた取り組みも進んでいる。米国は実験的な抗体治療薬「MBP134」の提供を開始し、今後臨床試験も実施される予定だ。しかし、今回流行しているのは珍しい「ブンディブギョ株」で、既存のエボラ対策が十分に機能しない可能性も指摘されている。
エボラ出血熱は致死率の高い感染症として知られ、2014年から16年にかけて西アフリカで発生した大流行では約1万1000人が死亡した。WHOは今回の流行についても予断を許さない状況だとして、感染封じ込めに向けた国際的な協力を呼びかけている。
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