◎コンゴ軍と反政府勢力「3月23日運動(M23)」は北キブ州郊外で激戦を繰り広げているとみられる。
2022年11月16日/コンゴ民主共和国、東部の北キブ州郊外、州都ゴマに避難する人々(Getty Images)

アンゴラ政府は23日、コンゴ民主共和国東部で進行中の紛争について、ルワンダとコンゴ両政府が即時停戦を目指すことで合意したと発表した。

コンゴのチセケディ(Felix Tshisekedi)大統領はルワンダ外相とアンゴラの首都ルアンダで会談した。

会談には調停者であるアンゴラ政府とアフリカ連合(AU)の代表も出席した。

アンゴラ政府は声明で、両国は反政府勢力「3月23日運動(M23)」に即時撤退を求めることでも合意したと述べている。

コンゴ軍とM23は東部の北キブ州郊外で激戦を繰り広げているとみられるが、戦況はほとんど明らかになっていない。

M23はルワンダとウガンダの支援を受けていたコンゴのツチ族武装集団の元戦闘員で構成される武装勢力で、2009年3月に締結された和平協定により、コンゴ軍に編入された。

しかし、M23の戦闘員はコンゴ軍に編入された後もルワンダ国境付近で活動を続け、2013年の紛争に敗れるとルワンダやウガンダに逃亡。昨年11月頃から活動を活発化させた。

コンゴ政府、米国、国連の専門家はルワンダ政府がM23を支援していると指摘しているが、ルワンダはこの主張を否定している。

1994年のルワンダ大虐殺で告発されているフツ族の住民数千人がコンゴ東部に逃げ込んで以来、両国の関係は緊張状態にある。M23はコンゴに逃げ込んだフツ族の掃討を目指しているとみられる。

ケニアのケニヤッタ(Uhuru Kenyatta)前大統領は紛争の即時停止を目指して交渉を進め、ルワンダのカガメ(Paul Kagame)大統領もM23に武器を置くよう求めている。

ケニヤッタ氏は東アフリカ共同体(EAC)の代表として関係機関や組織と交渉しているとみられるが、詳細はほとんど明らかにされていない。

ケニアのルト(William Ruto)大統領は21日にチセケディ氏とコンゴの首都キンシャサで会談し、緊張を緩和するための外交努力を推進することで合意した。

報道によると、ケニアの首都ナイロビで紛争に関する和平交渉が行われる予定だという。

ケニアは先週、コンゴ東部に陸軍の第一陣を派遣した。

この紛争に巻き込まれた市民は数十万人と推定され、この数週間で20万人以上が北キブ州の州都ゴマに避難したと報告されている。

コンゴ軍の兵士(Getty Images)
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