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ナイジェリア・ボルノ州でコレラ流行続く、74人死亡、8000人感染

ボルノ州は長年にわたりイスラム過激派組織による武装闘争や住民避難の影響を受けてきた地域である。
2024年9月11日/ナイジェリア、北東部ボルノ州マイドゥグリ、ダム決壊により冠水した地区(AP通信)

ナイジェリア北東部ボルノ州でコレラの感染拡大が続いている。国際医療支援団体「国境なき医師団(MSF)」によると、5月初旬に始まった流行により、6月7日時点で少なくとも74人が死亡、感染者数は7850人を超えた。感染は州内14の自治体に広がり、医療機関が対応に追われている。

ボルノ州は長年にわたりイスラム過激派組織による武装闘争や住民避難の影響を受けてきた地域である。インフラ整備の遅れに加え、安全な飲料水や衛生設備へのアクセスが十分ではなく、感染症が流行しやすい環境に置かれている。今回のコレラ流行も、こうした脆弱な生活環境が背景にあるとみられている。

MSFによると、患者数は日ごとに増加し、州都マイドゥグリを含む各地の医療施設では病床不足や医療資材の不足が懸念されている。コレラは汚染された水や食品を介して感染する急性の腸管感染症で、重症化すると激しい下痢や脱水症状を引き起こし、適切な治療を受けられなければ短期間で死亡する危険がある。今回の流行では子どもや高齢者など免疫力の弱い層への影響が特に懸念されている。

さらに、ボルノ州では武装勢力による暴力が続き、一部地域では医療チームや支援物資の移動が制限されている。こうした状況は感染者の早期発見や治療を困難にし、流行の封じ込めを妨げる要因となっている。MSFは感染地域への安全なアクセス確保と国際社会による支援強化の必要性を訴えている。

ナイジェリアではコレラの流行が繰り返し発生している。人口増加に対して上下水道整備が追いつかず、多くの地域で安全な飲料水の供給が不足しているためだ。2024年にも大規模な流行が発生し、数百人が死亡したほか、洪水被害を受けたボルノ州でも流行への警戒が続いていた。

保健当局は感染者の治療と並行して、住民への衛生教育や安全な飲料水の供給、感染地域での監視体制強化を進めている。しかし、雨季の到来によって汚染水の拡散が進む可能性もあり、さらなる感染拡大への懸念は依然として大きい。専門家は迅速な医療支援と衛生環境の改善が行われなければ、感染者数と死者数はさらに増加する恐れがあると警告している。今回の流行は紛争や貧困、インフラ不足といった複合的な課題が公衆衛生危機を深刻化させる現実を改めて浮き彫りにした。

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