◎中央アフリカは世界で最も貧しい国のひとつであり、2012年から内戦状態にある。
中央アフリカ共和国、銃を構える陸軍兵士(Getty Images)

中央アフリカ共和国の北部にある集落で武装集団が銃を乱射し、住民少なくとも13人を殺害した。地元当局が2日、明らかにした。

それによると、事件は隣国チャドの国境近くにある集落で1日に発生。武装集団が住民に向かって銃を乱射し、少なくとも13人が死亡、2人が負傷したという。

武装集団は現場から逃亡したとされる。犯行声明も出ていないようだ。

北部地域では今年3月にも反政府勢力「変革のための愛国者同盟(CPC)」が集落を襲撃し、市民を虐殺した。

中央アフリカは世界で最も貧しい国のひとつであり、2012年から内戦状態にある。

現在、MINUSCA(国連中央アフリカ多次元統合安定化派遣団)の兵士約1万7500人が治安維持任務に当たっているものの、国土のおよそ3分の2が反政府勢力の支配下に置かれている。

イスラム教徒で構成される民兵組織「セレカ(Seleka)」が2013年にボジゼ(Francois Bozize)前大統領を退陣に追い込んで以来、全国各地で宗教間抗争やギャング間抗争が相次いでいる。

ボジゼ氏はCPCと同盟関係にあるとされる。

一連の内戦で死亡した民間人は数万人と推定され、100万人以上が避難民になった。

AP通信は関係者の話しとして、「北部地域の武装勢力が1日の虐殺事件に関与したテロリストを追跡している」と伝えている。

国連は今年3月、CPCなどの反政府勢力が北部地域で市民を虐殺していると非難声明を出した。

同国では今週、大統領の任期を変更する憲法改正の是非を問う国民投票が行われた。報道によると、CPCを含む反政府勢力は投票をボイコットし、中央政府よりの町や集落を攻撃すると脅していたようだ。

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