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欧州熱波、フランスの全国平均気温30度に、異次元の暑さ

フランスの気象台によると、23日の全国平均気温は29.8度に達し、観測史上最高を記録した。
2026年6月23日/イギリス、ロンドン市内の屋外プール(AP通信)

フランスで23日、全国の平均気温が観測史上最高を記録し、同国史上最も暑い日となった。異例の猛暑はフランスだけでなく、イギリス、スペイン、イタリアなど欧州各国にも広がっており、各地で学校閉鎖や交通機関の運休、観光施設の営業時間短縮など深刻な影響が出ている。専門家は今回の熱波が地球温暖化によってさらに強化されていると指摘している。

フランスの気象台によると、23日の全国平均気温は29.8度に達し、観測史上最高を記録した。南西部ランド県では44.3度を観測し、ボルドーでも42.1度を記録するなど、多くの地域で過去最高水準の気温となった。夜間も気温がほとんど下がらず、全国の平均最低気温も観測史上最高を更新した。

気象台は全国54県に最高レベルの「赤色警報」を発令、24日には58県に拡大する見通しを示した。パリでは気温上昇に伴う安全対策として、エッフェル塔やルーブル美術館が営業時間を短縮したほか、約1350校が休校となった。公共交通機関も運行本数の削減を余儀なくされ、一部地域では在宅勤務が推奨されている。

猛暑による人的被害も拡大している。フランス政府によると、18日以降、涼を求めて川や湖、海で泳いだ人々の水難事故が相次ぎ、少なくとも40人が死亡した。その多くは若年層で、安全管理の行き届いていない場所での遊泳が原因とみられている。

熱波は欧州全域に波及している。イギリスでは6月としては異例となる39度近い気温を観測し、休校措置や鉄道サービスの縮小が実施された。スペインでは複数地域で40度を超える高温が続き、山火事防止のため屋外イベントの中止が相次いでいる。イタリアでも主要15都市に高温警報が出た。

専門家によると、今回の熱波は「オメガブロック」と呼ばれる停滞性の高気圧配置によって引き起こされている。北アフリカ・サハラ砂漠から流れ込む暖気が欧州上空に長期間とどまり、記録的な高温をもたらしているという。さらに気候変動の影響により、欧州は世界平均の約2倍の速度で温暖化が進んでいるとされ、こうした極端な熱波は今後さらに頻繁かつ長期化すると予測されている。

2003年の欧州熱波では数万人が死亡した。専門家は今回の熱波についても「異常気象ではなく、常態になりつつある」と警鐘を鳴らしている。欧州各国は猛暑への適応策と温室効果ガス削減の両面で、これまで以上に迅速な対応を迫られている。

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