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リビア沖移民船転覆、新たな11人の遺体収容、51人死亡の見通し

事故は6月12日、リビア東部トブルク沖の地中海で発生した。
アフリカ北部・リビア東部の海岸(Getty Images/AFP通信)

アフリカ北部・リビア沖で今月発生した移民船転覆事故をめぐり、新たに11人の遺体が海岸に漂着した。地元当局や移民監視団体が23日、明らかにした。欧州を目指して地中海を渡ろうとした人々を乗せた船が転覆したもので、地中海ルートの危険性を浮き彫りにした形だ。

事故は6月12日、リビア東部トブルク沖の地中海で発生した。移民の動向を追跡する団体によると、船には数十人が乗っていたとみられ、転覆後に救助された生存者は10人にとどまった。これまでに26人の遺体が収容され、少なくとも25人が行方不明となっている。地元当局は生存の可能性は極めて低いとの見方を示している。

遺体はこの数日、トブルク周辺の海岸で相次いで発見された。沿岸警備隊や赤新月社のボランティアらが収容作業に当たり、身元の特定を急いでいる。ロイター通信によると、今後も海流や風向きの影響でさらに遺体が漂着する可能性があるという。

リビアは長年にわたり、欧州への移住を目指すアフリカや中東出身者の主要な出発拠点となってきた。密航業者は老朽化した小型船やゴムボートに多数の移民を詰め込み出航させるケースが多く、毎年数千人規模の犠牲者を出している。政治的混乱が続くリビアでは人身売買組織も暗躍しており、移民たちは拘束や搾取、暴力にさらされる危険にも直面している。

国連の専門機関である国際移住機関(IOM)によると、中央地中海ルートは世界で最も危険な移民航路の一つで、2026年に入ってからだけでも800人以上が死亡または行方不明となっている。2025年には1300人を超える犠牲者が確認され、今年も同様の悲劇が繰り返されてきた。

今年2月にもリビア沖で移民を乗せたゴムボートが転覆し、53人が死亡または行方不明となった。国際社会は救助体制の強化や安全な移住経路の整備を求めている。今回の事故は終わりの見えない移民危機の深刻さを象徴する出来事となった。

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