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ミャンマー・タイ国境の詐欺拠点で5300人が監禁状態に、人権団体が警告

問題となっている施設はミャンマー東部のタイ国境沿いに位置し、少数民族武装勢力「民主カレン仏教徒軍(DKBA)」の支配地域内にある4カ所の詐欺拠点とされる。
ミャンマー、カレン州ミャワディの巨大詐欺拠点KKパーク(AP通信)

ミャンマーとタイの国境地帯にある特殊詐欺拠点で、依然として5300人以上が監禁状態に置かれていることが分かった。人身売買被害者の支援に取り組む市民団体「CSNHTV(人身売買被害者支援市民ネットワーク)」が22日付でタイ警察に送った書簡で明らかにし、早急な救出を求めた。

問題となっている施設はミャンマー東部のタイ国境沿いに位置し、少数民族武装勢力「民主カレン仏教徒軍(DKBA)」の支配地域内にある4カ所の詐欺拠点とされる。監禁されている人々の多くは外国人で、中国人約1600人をはじめ、ミャンマー人約200人、タイ人約20人のほか、フィリピン、台湾、マレーシア、ブラジル、ロシア、ケニア、ウガンダ、ルワンダ、ジンバブエなど多様な国籍の人々が含まれているという。

東南アジアでは近年、ミャンマーやカンボジアを中心に大規模なオンライン詐欺組織が活動している。組織は高収入の仕事を装った求人広告などで外国人を誘い出し、現地に到着した後にパスポートを取り上げて監禁、投資詐欺やロマンス詐欺などに従事させている。国連によると、こうした詐欺産業は年間数十億ドル規模の利益を生み出しており、世界各国の被害者から資金をだまし取っている。

タイ政府は2025年、中国やミャンマー当局と連携し、国境地帯の詐欺拠点を摘発する大規模取り締まりを実施した。その結果、ミャンマー東部ミャワディ周辺の施設から5000~7000人が救出されたが、犯罪組織そのものは存続し、多くの拠点で現在も活動を続けている。タイ警察は今年、国境地帯で最大10万人規模が詐欺に関与している可能性を指摘し、問題の根深さが浮き彫りになった。

CSNHTVは書簡の中で、「多くの施設はいまだ解体されず、残された被害者を救出する作戦も行われていない」と訴えた。その結果、詐欺組織は現在も人身売買やオンライン詐欺を継続し、特に米国や欧州の市民に大きな被害を与えていると警告した。

一方、DKBAはコメントを出しておらず、詐欺拠点への関与についても説明していない。また、詐欺対策を進めていると主張するミャンマー軍政も今回の指摘に対するコメントを出していない。

ミャンマーでは2021年の軍事クーデター以降、内戦を背景に国境地帯で犯罪組織が勢力を拡大した。国際社会は取り締まりの強化を進めているものの、人身売買とサイバー犯罪が結び付いた巨大な犯罪ネットワークは活動を続けている。被害者救出と組織壊滅に向けた国際協力の必要性が改めて問われている。

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