ブルキナファソ議会、死刑復活法案を全会一致で可決、テロや反逆罪などが対象に
軍政は国際テロ組織アルカイダや過激派組織「イスラム国(IS)」とつながりのある武装勢力による攻撃が続く中、治安の回復を重要課題に掲げている。
.jpg)
アフリカ西部・ブルキナファソの議会は20日、死刑を復活させる新たな刑法を全会一致で可決した。軍事政権によると、議員71人全員が賛成した。2018年に廃止された死刑制度が復活することになり、軍政の治安政策と人権をめぐる議論が焦点となっている。
新刑法では、テロ、スパイ行為、反逆罪などが死刑の対象となる。軍政は2025年12月、死刑復活法案を閣議で承認し、今回の議会採択によって制度復活に向けた手続きを進めた。ブルキナで最後に死刑が執行されたのは1988年とされる。
軍政は国際テロ組織アルカイダや過激派組織「イスラム国(IS)」とつながりのある武装勢力による攻撃が続く中、治安の回復を重要課題に掲げている。同国では長年にわたり武装勢力との戦闘が続き、多数の死者や国内避難民が発生してきた。暫定大統領のトラオレ(Ibrahim Traore)大尉は、従来の刑罰が比較的軽かったことが、武装勢力による人員の勧誘を助けていたとの見方を示している。
一方、国際人権団体アムネスティ・インターナショナルやヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)は死刑復活に反対している。人権団体は、死刑制度が反対派への弾圧を強め、軍政への批判を封じ込める手段として利用される恐れがあると警告する。
ブルキナでは2022年のクーデターで軍が実権を掌握して以降、政治活動や報道への制約が強まってきた。今年には政党が解散させられ、政治活動を規定する法律も廃止された。人権活動家やジャーナリストの拘束も問題視されている。
今回の死刑復活は、武装勢力への対策を急ぐ軍政と、権力の乱用や市民の権利侵害を懸念する国際社会との対立を一層深める可能性がある。
