ニジェール空港襲撃、サヘル地域で勢力を拡大するイスラム過激派
ニジェールの首都ニアメにある国際空港では6月18日、過激派による襲撃が発生した。
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アフリカ西部・ニジェールで発生した空港への大規模襲撃は、サハラ砂漠以南のサヘル地域で活動するイスラム過激派勢力が、従来の地方農村部から都市部へと攻撃対象を広げている現状を浮き彫りにした。専門家は武装勢力同士の勢力争いが激化する中、今後は主要都市への攻撃がさらに増加する可能性があると警告している。
ニジェールの首都ニアメにある国際空港では6月18日、過激派による襲撃が発生した。軍事政権によると、この攻撃で兵士11人と民間人2人が死亡した。一方で治安部隊は反撃し、テロリスト22人を殺害、20人を拘束したとしている。空港は数時間後に運用を再開したが、事件は国内外に大きな衝撃を与えた。
襲撃後、アルカイダ系組織「イスラム・ムスリムの支援団(JNIM)」が犯行声明を出した。JNIMは現在、サヘル地域で最も影響力のある武装勢力の一つとされる。今回標的となった空港は単なる民間施設ではなく、空軍基地や軍用機、無人機の拠点を併設する戦略的施設であり、ニジェール、マリ、ブルキナファソの3軍政で形成されるサヘル諸国連合(AES)の司令機能も担っている。
同空港では今年1月にも過激派組織「イスラム国(IS)」による襲撃が発生している。武装勢力はオートバイ部隊やドローンを活用し、軍事施設や航空機を狙った。わずか半年の間に2度も重要施設が攻撃されたことは、ニジェール軍政の治安維持能力に疑問を投げかけている。
サヘル地域では近年、アルカイダ系勢力とIS系勢力が支配地域や影響力を巡って激しく競合している。特にニジェールは西側のマリ、ブルキナと、南側のナイジェリアやチャドを結ぶ要衝に位置しており、双方にとって戦略的価値が高い。専門家は今回の攻撃について、軍政への威嚇だけでなく、ライバル勢力に対する示威行動の意味もあったと分析している。
ニジェール、マリ、ブルキナでは近年相次いで軍事クーデターが発生し、各国は旧宗主国フランスや米国との関係を縮小する一方、ロシアとの安全保障協力を強化してきた。しかし、その後も武装勢力による攻撃は収まらず、むしろ都市部への浸透が進んでいる。かつては辺境地域での活動が中心だった過激派が首都機能を狙うようになったことで、サヘル全域の不安定化は新たな段階に入ったとみられる。専門家の間では、地域全体が「無法地帯化」する危険性への懸念が高まっている。
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