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コンゴ・エボラ流行、専門家が野生動物肉との関連性を警告

首都キンシャサの市場では、レイヨウや大型げっ歯類、ヘビなどの肉が販売されている。
2026年4月9日/コンゴ民主共和国、首都キンシャサ、野生動物の肉を扱う店(AP通信)

コンゴ民主共和国で「エボラ出血熱」の感染拡大が続く中、専門家らは野生動物の肉、いわゆる「ブッシュミート」の消費が感染拡大の一因になっていると警告している。現地では野生動物の肉が伝統的な食文化として根付いており、エボラ流行下でも需要が衰えていないという。

首都キンシャサの市場では、レイヨウや大型げっ歯類、ヘビなどの肉が販売されている。中には店頭に並べず、客の求めに応じて密かに売買されるケースもある。こうした野生動物はコンゴ盆地の森林地帯で捕獲され、地域住民にとって重要なタンパク源である一方、感染症の媒介となる危険性も指摘されている。

エボラウイルスは通常、食べ物そのものを介して感染するわけではない。しかし、感染した動物の狩猟や解体、調理の過程で人間にウイルスが伝播する可能性がある。米疾病対策センター(CDC)は果実を食べるコウモリやサル類がウイルスの宿主になっている可能性を指摘しており、人間と野生動物との接触が感染拡大の起点になるとみられている。

今回の流行では1000件を超える疑い症例が確認され、少なくとも220人が死亡している。世界保健機関(WHO)は実際の感染規模がさらに大きい可能性があるとして警戒を強めている。感染が確認されたのは珍しい「ブンディブギョ株」で、承認済みのワクチンや治療法がないことも事態を深刻化させている。

一方で、野生動物の肉を食べる習慣を変えることは容易ではない。専門家によると、ブッシュミートは単なる食料ではなく文化や生活そのものに深く結び付いているため、多くの市民は感染との関連性を十分に認識していない。現地ではエボラ流行のたびに啓発活動が行われているが、長年続く食習慣を短期間で改めることは難しいという。

さらに東部地域では武装勢力による治安悪化や住民避難が続き、感染対策を困難にしている。医療施設への襲撃や住民の不信感も報告され、感染者の追跡や隔離が十分に進まない状況だ。国際社会による支援も不足しているとの指摘があり、専門家は早急な対応を求めている。

エボラは1976年にコンゴで初めて確認されて以来、繰り返し流行を引き起こしてきた。森林開発や人口増加によって人間と野生動物の接触機会が増える中、新たな感染症が発生するリスクも高まっている。今回の流行は公衆衛生対策だけでなく、人と自然との関わり方そのものを見直す必要性を浮き彫りにした。

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