南アフリカ女性9人殺害、各地で追悼集会や抗議デモ、暴力根絶と安全対策を求める声
市民らは19日、追悼式典や抗議デモを行い、女性の安全確保と加害者への責任追及を求めた。
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南アフリカで女性への暴力に対する怒りが再び広がっている。ヨハネスブルク近郊のエクルレニ市で過去2カ月間に女性9人の遺体が発見され、警察が関連性を含めて捜査を進める中、市民らは19日、追悼式典や抗議デモを行い、女性の安全確保と加害者への責任追及を求めた。
犠牲者の多くは20~30代だった。一部の遺体には性的暴行を受けたとみられる痕跡があり、警察は一連の事件について、単独犯によるものなのか、複数の容疑者が関与しているのか、それとも模倣犯なのかを調べている。19日時点で動機は明らかになっておらず、逮捕者も出ていない。
9人のうちの1人、エリザベス・モセラコモ(Elizabeth "Tsontso" Moselakgomo)さんはランニングに出た後に行方不明となり、数日後に遺体で発見された。
ヨハネスブルクでは19日、モセラコモさんを追悼するランニングイベントが開かれ、参加者は黒い服を着て走り、ろうそくを手に「フェミサイドを止めろ」と訴えた。参加者からは、女性がランニング中だけでなく、外出や自宅など日常生活のさまざまな場面で危険にさらされているとの声が上がった。
女性への暴力は南アで長年続く社会問題となっている。政府は2025年にジェンダーに基づく暴力を国家的災害と位置付けたが、今回の事件を受け、市民からはこれまでの対策や政府による約束だけでは安全が確保されていないとの不満が強まっている。
ラマポーザ(Cyril Ramaphosa)大統領はこの事件を非難し、捜査を徹底すると表明した。一方、南アでは警察の汚職や人員・資源不足も問題となっており、殺人事件の解決率は約1割にとどまる。
ケープタウンでも追悼行事が開かれ、女性団体などが警察体制の見直しを要求した。警察が女性に対して一人で歩いたり運動したりする際の注意を呼びかけていることについても、被害を防ぐ責任を女性側に負わせるべきではないとの批判が出ている。
今回の殺人事件は女性への暴力を防ぐための捜査、警察活動、社会全体の取り組みを改めて問う事態となっている。
