◎選挙管理委員会は投票締め切り4時間前の時点で投票率を62%と発表。国民投票の成立に必要な50%を上回った。
ウズベキスタン、首都タシケント、ミルジヨエフ大統領(Getty Images)

旧ソ連構成国のウズベキスタンで30日、大統領の任期を変更する憲法改正の是非を問う国民投票が行われた。

国営テレビの出口調査によると、7~8割が賛成に投じたという。

選挙管理委員会は投票締め切り4時間前の時点で投票率を62%と発表。国民投票の成立に必要な50%を上回った。

提案された改正案は現行の2期制を維持したまま、大統領の任期を5年から7年に延長するとしている。

ミルジヨエフ(Shavkat Mirziyoyev)大統領は2期目だが、憲法が改正されれば、これまでの2期はリセットとなり、2026年の任期終了後も最大2回、大統領選に立候補できるようになる。

有権者は死刑制度を廃止する刑法改正案などにも投票した。

ミルジヨエフ氏の前任であるカリモフ(Islam Karimov)前大統領は旧ソ連の崩壊から25年以上に渡って同国を統治し、最も残酷な独裁者と恐れられた。

ミルジヨエフ氏は2016年にカリモフ氏が亡くなった後に就任。ウズベクを自由と人権を尊重する国家にすると国民に約束し、支持を集めた。

国民投票は昨年行われる予定だったが、西部の自治共和国・カラカルパクスタン共和国で暴動が発生し、延期された。

カラカルパクスタンのデモ隊は国民投票の中に同国の自治権を弱めるか否かを決める投票が含まれていたことに激怒し、首都ヌクスで機動隊と衝突。少なくとも18人が死亡する惨事となった。

ミルジヨエフ氏は暴動発生後、カラカルパクスタンの自治権を維持すると表明。暴動は沈静化した。

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