SHARE:

履歴書の空白期間、率直に説明することが大切

近年はコロナ禍を経て働き方が多様化したこともあり、職歴に空白があることへの社会的な抵抗感は以前より薄れている。
面接のイメージ(Getty Images)

転職活動や再就職の面接で、履歴書の空白期間について質問されることは珍しくない。育児や介護、会社都合による解雇、病気療養など、働いていなかった期間をどう説明すべきか悩む求職者は少なくないが、人材採用の専門家は「空白期間を隠そうとせず、率直に説明することが重要だ」と助言している。

採用支援会社グッドウィン・リクルーティングのデッカー(Andy Decker)CEOは、面接では空白期間について正直かつ簡潔に説明した上で、その期間に得た経験や能力を積極的に伝えるべきだと指摘する。資格取得やボランティア活動、家族の介護や子育てを通じて身に付けた能力も、仕事に生かせる経験として評価される可能性があるという。

近年はコロナ禍を経て働き方が多様化したこともあり、職歴に空白があることへの社会的な抵抗感は以前より薄れている。履歴書に「キャリアブレーク」や「家族のための期間」と明記する応募者も増えており、採用担当者も事情を踏まえて判断する傾向が強まっている。

実際に17年間、子育てのため専業主婦だったモニーク・ディリベルト(Monique Diliberto)さんは、再就職活動に当初強い不安を抱えていた。しかし、学校の保護者会長として予算管理や企画立案を担った経験や、夫の事業を手伝った経験を職務に応用できる能力として整理し、面接で積極的に説明した。その結果、事務職として採用され、その後は昇進を重ね、現在は人工知能(AI)関連企業で顧客サービス部門の責任者を務めている。

会社都合の解雇についても、専門家は必要以上に弁解したり前職を批判したりするべきではないと指摘する。組織再編や人員削減による離職であれば事実を簡潔に説明し、その経験を踏まえて新たな職場で何を実現したいかを伝えることが重要だという。事前に回答を準備しておくことで、面接でも落ち着いて対応できるとしている。

育児のため3年間仕事を離れたバウラ・ジア(Baura Zia)さんは、履歴書にその期間を「子育て期間」と記載し、面接では契約終了による解雇だったことを率直に説明した。また、知人や業界団体との人脈を活用して情報収集を進めた結果、希望する職場への再就職を果たした。

一方、前科などさらに大きな障壁を抱える求職者でも、自らの経験を誠実に説明し、困難を乗り越えてきた姿勢を示すことで採用につながる例もある。専門家は採用担当者が重視するのは空白期間そのものではなく、その期間をどう過ごし、現在どのような能力や意欲を持っているかだと強調する。履歴書の空白は必ずしも不利な要素ではなく、自身の成長や経験を伝える材料として生かすことが、再就職成功への鍵となりそうだ。

この記事が気に入ったら
フォローしよう
最新情報をお届けします