タイ、データセンター新設に基準、投資申請急増で立地・水管理・環境規制を強化
タイでは近年、海外企業を中心にデータセンター投資が相次いでいる。

タイ政府は27日、データセンターの建設申請が急増していることを受け、事業者に適用する最低基準を新たに設けると発表した。基準には施設の立地や土地利用、燃料の貯蔵、水インフラの管理、環境保全に関する規定を盛り込む。人工知能(AI)の普及でデータ処理需要が拡大する中、投資を呼び込みながら、電力や水などの資源消費と環境への影響を管理する狙いだ。
アヌティン(Anutin Charnvirakul)首相によると、データセンターは電力需要に応じて7段階に分類される。新たな建設申請の受け付けは、基準案を来週閣議に提出した後、2027年初めに始まる見通しだ。既存施設には、新基準への適合に向けて1年間の猶予を設ける。建設を検討している事業者は100社を超えるという。
タイでは近年、海外企業を中心にデータセンター投資が相次いでいる。今年2月時点で42施設が稼働し、IT負荷容量は計3400メガワット、投資額は約7500億バーツ(約3.5兆円)に達した。動画投稿サービスのTikTokは2026年に246億1000万ドルを投資し、グーグルも2024年にデータセンターとクラウド基盤へ10億ドルを投じる計画を発表している。
東南アジア第2の経済規模を持つタイは、シンガポールやマレーシアに並ぶ地域のデジタルインフラ拠点を目指している。一方、大規模施設の増加は電力供給や水資源の確保、土地利用、環境負荷といった課題も生む。政府は規制の明確化によって地域社会への影響を抑え、投資の持続的な拡大につなげたい考えだ。
新基準の具体的な数値や各段階の要件は今後示される。タイが投資誘致と資源・環境管理を両立できるかが焦点となる。
