韓国:犬肉を合法的に販売できる最後の夏、禁止法施行迫る
ソウル近郊の城南市にある牡丹市場は、かつて韓国を代表する犬肉取引の拠点だった。
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韓国が犬肉料理を合法的に食べられる最後の夏を迎えている。毎年、最も暑い時期に当たる「三伏(サムボク)」には、暑さを乗り切る滋養食として犬肉鍋「ポシンタン」を食べる習慣があった。しかし、ペットとして犬を飼う人の増加や動物福祉への意識の高まりを背景に、犬肉の消費は長期的に減少してきた。今年は全国的な犬肉禁止を前にした最後の三伏となった。
ソウル近郊の城南市にある牡丹市場は、かつて韓国を代表する犬肉取引の拠点だった。かつては犬肉を求める客でにぎわった市場も、現在では多くの店が黒ヤギ鍋など別の料理を提供している。犬肉料理を注文する客は高齢者が中心で、市場関係者はかつての活気が失われ、「高齢者の町」のようになったと話す。
転換を決定づけたのが2024年に成立した法案だ。犬を食用にするための飼育、屠殺、流通、販売を禁止し、3年間の猶予期間を経て2027年2月に全面施行される。違反者には懲役や罰金が科される。政府によると、法律の影響を受ける事業者は5600以上に上り、多くの犬農場は期限を前にすでに廃業している。
世論の変化も大きい。法案成立前の調査では、9割超が今後犬肉を食べるつもりはないと回答し、8割超が禁止を支持した。過去1年間に犬肉を食べていないと答えた人も95%に達した。かつて一部で伝統食として受け入れられていた犬肉は、現在では多くの韓国人にとって食用ではなく、伴侶動物として認識されるようになっている。
一方、長年犬肉を扱ってきた業者にとって、禁止は生活基盤の喪失を意味する。政府は転業支援などを約束しているものの、十分ではないとの声もある。犬肉禁止は一つの食文化の終焉にとどまらず、韓国社会で動物との関係や価値観が大きく変化していることを象徴する出来事となっている。
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