フィリピン2026年第2四半期GDP+2.3%、市場予想下回る
今回のGDP統計では、家計消費や民間投資の勢いが十分に回復しなかったことが成長鈍化の主因とみられる。
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フィリピン統計庁(PSA)が7日に公表した2026年第2四半期(4~6月)の実質国内総生産(GDP)は前年同期比2.3%増となり、市場予想の2.8%を下回った。第1四半期(1~3月)の2.8%増からも伸び率が鈍化し、コロナ禍からの回復局面以降では低い成長率となった。内需の弱さに加え、中東情勢の悪化に伴うエネルギー価格の上昇や物価高、政府支出の停滞などが景気の重しとなり、経済の減速傾向が鮮明になった。
今回のGDP統計では、家計消費や民間投資の勢いが十分に回復しなかったことが成長鈍化の主因とみられる。高止まりするインフレが家計の購買力を圧迫したほか、企業も先行きへの慎重姿勢を維持し、設備投資や事業拡大に慎重な動きが続いた。また、世界経済の減速や貿易環境の不透明感も輸出関連産業に影響を及ぼし、経済全体の伸びを抑制した。
政府はこれまで、2026GDP目標を上回る成長を目指してきたが、第1四半期に続いて第2四半期も市場予想を下回る結果となったことで、目標達成は厳しい状況となっている。世界銀行は今週公表した経済見通しで2026年のフィリピン成長率予測を3.7%に据え置いたものの、中東情勢や外需の弱さなどを背景に回復ペースは緩やかになるとの見方を示している。
バリサカン(Arsenio Balisacan)経済開発企画相は記者会見で、政府は景気回復を後押しするため、公共投資の加速や民間投資の促進に取り組む考えを示した。その上で、外部環境の不確実性は依然として強く、原油価格や世界経済の動向を注視する必要があると述べた。政府はインフラ整備や雇用創出を通じて内需を支え、成長の立て直しを図る方針である。
市場では、景気減速が続けば中央銀行が金融緩和を進める余地が広がるとの見方も出ている。一方で、インフレ圧力が残る中では、景気支援と物価安定の両立は容易ではない。
フィリピン経済は外部環境の悪化と内需の停滞という二重の課題に直面しており、今後は政府の財政運営や金融政策が景気回復の鍵を握ることになりそうだ。
