◎パキスタンのアフガン国境付近ではテロ攻撃が相次いでおり、多くの警察官、陸軍の兵士、民間人が犠牲になっている。
パキスタン軍は10日、南西部バルチスタン州で道路脇に設置された爆弾が爆発し、少なくとも4人が死亡、22人が負傷したと発表した。
当局によると、爆弾は2つの道路に設置され、パトカーの通過に合わせて爆発したという。
州都クエッタで発生した最初の爆発により、警察官2人と民間人2人が死亡。その数時間後、クエッタ郊外の別の道路でパトカーと歩行者が爆発に巻き込まれ、2人が死亡、20人が負傷した。
AP通信によると、バルチスタン州に拠点を置く分離主義勢力「バルチスタン解放軍（BLA）」が犯行声明を出したという。
政府および米国はBLAをテロ組織に指定している。
パキスタンのアフガン国境付近ではテロ攻撃が相次いでおり、多くの警察官、陸軍の兵士、民間人が犠牲になっている。
政府は昨年11月に「パキスタンのタリバン運動（TTP）」との停戦協定が失効して以来、全土で取り締まりを強化している。
BLAを含むバルチスタン州の反乱軍はこの地域の分離独立を目指し、10年以上前から政府に攻撃を仕掛けている。
政府は先週、BLAの傘下組織BNAの首長を逮捕したと発表した。BNAもテロ組織に指定され、BLAの2つの関連組織が合併して誕生したとされる。
シャリフ（Shahbaz Sharif）首相は10日の声明で、この攻撃を厳しく非難。負傷者に必要な医療と支援を提供すると約束した。
クエッタでは9日にも警察官2人がTTPの戦闘員に射殺されている。報道によると、クエッタ警察は容疑者2人のうち1人を9日夜に射殺したという。
アフガンと国境を接する北西部カイバル・パクトゥンクワ州でも9日に道路脇に設置された爆弾が爆発し、車両で移動中の兵士2人が死亡している。
