コンテンプト・オブ・コート 6-19
マイクの事務所。ローリーは裁判の資料を閉じた。
エイダンと部下たちが入ってきた。全員が席に着くのを待って、マイクは口を開いた。
「カーターが、現場を捏造した映像を見たそうだ」
エイダンは腕を組んだ。
「誰が捏造した?」
「顔は確認できなかったらしい。だが、映像の端にトラックが映っていた。配送業者の車と思われる」
「トラックか」
エイダンは机の上の写真に目を落とした。マイクが現場写真を一枚、彼の前に滑らせる。
「当時、現場に停められていたトラックを突き止めたい」
「ドラレコだな」
エイダンはすぐに答えた。
「捏造の証拠が映っているかもしれない」
ローリーが口を挟んだ。
「ただ、事件から時間がたっているわ。記録が残っているとは限らない」
「だから、急ぐ」
マイクは時計を確認した。
「公判までにそのトラックを見つける」
エイダンはマイクを見た。
「やるか」
エイダンは立ち上がり、部下たちに向き直った。
「全員、聞け。今、この瞬間からトラックの捜索に入る。市内の配送業者をひとつ残らず調べろ。食品、日用品、建材、運送会社の下請けまでだ。車両の入れ替えや廃車の記録も洗え」
部下の一人が手帳を開いた。
「車両番号が分からなくても?」
「やる。倉庫の従業員にも話を聞く。似た車両を見つけたら、所有者と運行記録を確認する。手掛かりが出たら、すぐに報告しろ」
「了解」
「人手が足りなければ、ほかの連中も回す。捜索を優先しろ」
部下たちは次々とうなずき、携帯電話を取り出した。すでに何人かは連絡先を探し始めている。
エイダンはマイクに向き直った。
「こっちは総動員で当たる。お前は裁判の準備を続けろ」
「分かった」
部下たちは必要な資料を受け取り、次々と事務所を出ていった。廊下から電話で指示を出す声が聞こえる。車両の記録を調べる者、配送業者に連絡する者。捜索が始まった。
ローリーは窓の外を見た。
「見つかると思う?」
「見つける」
マイクは現場写真をファイルに戻した。
「現場が捏造されたと証明できれば、カーターを犯人に仕立てた仕組みを崩せる」
