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ウクライナ軍のスターリンク通信速度が回復、1週間超の制限でドローン運用に支障

制限の影響は、ロシア軍の攻撃に対抗するウクライナ軍の無人機運用に及んでいた。
2026年10月22日/ウクライナ、首都キーウ、ゼレンスキー大統領(AP通信)

ウクライナのゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は24日、米宇宙企業スペースXが提供する衛星通信サービス「スターリンク」と軍用版「スターシールド」の通信速度が、制限前の水準に回復したと明らかにした。通信速度の制限は1週間以上続き、ウクライナ軍の前線での作戦や無人機の運用、兵站、部隊間の連絡に支障が生じていた。

ゼレンスキー氏はX(旧ツイッター)への投稿で、通信環境の回復は夜間に始まり、24日朝までに必要な水準に達したと説明した。フマラ(Yevhenii Khmara)国防相も、国防省の監視システムが通信速度の回復を確認したと発表した。時速400キロを超えて移動する機材でも、安定した接続を確認したという。

制限の影響は、ロシア軍の攻撃に対抗するウクライナ軍の無人機運用に及んでいた。スターシールドはスターリンクの軍用版で、前線の通信や無人機作戦を支える基盤となっている。ウクライナ軍の指揮官らは、通信の不具合によって無人機を失ったり、作戦の中止を余儀なくされたりしたと報告していた。特に、ロシアが使用するジェットエンジン搭載型の無人機を迎撃する任務への影響が懸念されていた。

フマラ氏は今回の回復について、関係者間の直接対話とゼレンスキー氏による米国との外交努力が成果につながったとの認識を示した。一方、通信制限を誰が決定したのかは明らかになっていない。トランプ(Donald Trump)米大統領は自身が制限を指示したわけではないと説明し、スペースXのイーロン・マスク(Elon Musk)CEOを非難すべきではないとの立場を示していた。米政権内でも関与をめぐる説明が食い違っている。

通信問題はロシアとの戦争終結をめぐる米ウクライナ関係にも影を落とした。トランプ政権がロシア産ディーゼル燃料の取引を進めたことなどを背景に、ウクライナ側には米国の対ロシア政策への不信感が広がっていた。米国は戦闘終結に向けた外交を進めており、ロシアは米国、ウクライナとの3者協議を翌月に再開することに同意したとされる。

衛星通信の回復はウクライナ軍の作戦能力を支えるうえで重要な意味を持つ。ただし、制限が導入された経緯や責任の所在は未解明のままだ。ウクライナ軍にとって、通信網の安定性を確保し、外部の判断によって作戦基盤が再び制約される事態を防ぐことが課題となる。

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