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パキスタン政府、カーン元首相の私立病院搬送に異議申し立て

カーン氏は2022年に失脚した後、多数の事件で訴追され、2023年から収監されている。
2022年3月23日/パキスタン、首都イスラマバード、イムラン・カーン首相(Anjum Naveed/AP通信)

パキスタン政府は18日、収監中のカーン(Imran Khan、73歳)元首相を刑務所から私立病院へ移送するよう命じた最高裁の決定を不服として、再審理を申し立てた。政府は受刑者の民間病院での治療を認めれば、同様の待遇を求める受刑者が相次ぎ、刑事司法制度の運用に影響を及ぼす前例になりかねないと主張している。法務省は声明で、最高裁の判断には法的根拠が乏しいとの見解を示した。

最高裁は18日、2023年8月からラワルピンディの刑務所に収監されているカーン氏について、首都イスラマバードの民間病院へ2日以内に移送するよう政府に命じた。主治医による診察への立ち会いも認め、家族との面会やロンドンに住む息子2人との電話も認める内容だった。長期収監中の健康状態をめぐり、家族や支持者から医療環境の改善を求める声が強まっていた。

カーン氏の息子らは、父親が片目の視力を失ったなどとして深刻な懸念を表明し、最高裁命令を直ちに履行するよう政府に要求している。一方、政府はカーン氏が必要な医療を受けること自体には反対していないとしつつ、刑務所の規則では受刑者の治療は原則として公立医療機関で行うべきだと主張する。

カーン氏は2022年に失脚した後、多数の事件で訴追され、2023年から収監されている。本人は一連の起訴を政治的動機によるものと主張している。支持基盤であるパキスタン正義運動(PTI)は2024年の総選挙で議席を伸ばしたものの、党としての選挙活動を制限されるなど厳しい状況に置かれてきた。

今回の申し立てはカーン氏の健康問題にとどまらず、司法と政府の対立、さらに同氏をめぐる政治的緊張を浮き彫りにしている。最高裁の命令が維持されるのか、政府の異議申し立てが認められるのかが今後の焦点となる。

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