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収監中のパキスタン元首相、入院へ、最高裁が命じる

今回の病院移送をめぐっては、カーン氏の健康状態が大きな焦点となっている。
2022年5月25日/パキスタン、首都イスラマバードの郊外、イムラン・カーン前首相(Mohammad Zubair/AP通信)

パキスタン最高裁は18日、収監中のカーン(Imran Khan、73歳)元首相を刑務所から首都イスラマバードの病院に移送するよう命じた。カーン氏の家族や支持政党「パキスタン正義運動(PTI)」は健康状態が悪化しているとして、医療機関での治療を求めていた。最高裁は病院滞在を9月16日まで認め、専門医やカーン氏の主治医を含む医療委員会を設置して診察を行うよう指示した。

カーン氏は2023年8月から刑務所に収監されている。2022年4月、議会の不信任決議によって失脚して以降、国家機密の漏洩、在任中に受け取った贈答品をめぐる事件、土地取引をめぐる汚職事件など、100件を超える訴訟を抱えてきた。カーン氏は一貫して容疑を否認し、訴追は政治的な動機に基づくものと主張している。

今回の病院移送をめぐっては、カーン氏の健康状態が大きな焦点となっている。家族側は視力の低下など、深刻な健康上の問題が生じていると訴えてきた。PTIは最高裁の判断を歓迎する一方、もっと早い段階で入院を認めるべきだったとの立場を示した。カーン氏の息子も政府に対して、最高裁の命令を速やかに履行し、父親との面会を認めるよう求めている。

カーン氏をめぐる問題は単なる刑事事件にとどまらず、軍の影響力が強いパキスタン政治の対立を象徴している。親ロシア派のカーン氏はクリケット選手として国民的英雄となった後、2018年に首相に就任したが、軍との関係が悪化し、2022年に失脚した。その後も高い人気を維持し、2024年の総選挙ではPTI系候補が最多の議席を獲得した。しかし、PTIは選挙で党の象徴を使用することを禁じられ、単独で過半数を形成することはできなかった。

最高裁の今回の判断はカーン氏の健康問題への対応であると同時に、長期化する政治対立にも影響を与える可能性がある。シャリフ政権は最高裁命令についてコメントしていない。

今後、医療委員会の診断結果やカーン氏の処遇がPTIと政府の対立、さらにはパキスタンの政局を左右することになりそうだ。

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