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パキスタン・カシミール最高裁、議会における難民向け議席を支持

問題となっていたのは、カシミール議会45議席のうち12議席を占める難民議席の扱いである。
2025年5月1日/パキスタンの係争地カシミール地方、インドの国旗を燃やすデモ隊(Getty Images/AFP通信)

パキスタン統治下のカシミール地方の最高裁判所は7日、国内に居住するカシミール難民向けに確保されている議会の12議席について、憲法上保護された制度であり、憲法改正なしに廃止することはできないとの判断を示した。この決定により、来月予定される地方議会選挙を巡る法的な不確実性が解消され、選挙実施に向けた環境整備が進むことになった。

問題となっていたのは、カシミール議会45議席のうち12議席を占める難民議席の扱いである。この議席はインド統治下のカシミールから過去にパキスタンへ移住した人々やその子孫に割り当てられている。難民たちは将来的な帰還を前提に政治的代表権を認められてきたが、一部の政治勢力や市民団体が制度の見直しを求めていた。

最高裁は、難民議席は現行憲法によって保障されており、その変更には連邦議会による正式な憲法改正手続きが必要だと指摘した。また、政治的対立や抗議デモを理由として選挙日程を変更したり延期したりすることは認められず、選挙は憲法で定められた期間内に実施されなければならないとの見解も示した。

この問題を巡っては、イスラム原理主義組織が抗議活動を展開してきた。同団体は生活支援策の拡充や政治改革を求め、難民議席の扱いも要求項目の一つとなっている。カシミール政府は治安上の懸念を理由にこの組織を禁止団体に指定し、集会参加者の拘束を進めていた。選挙を前に地域の緊張は高まっており、当局は大規模な抗議デモが再び発生する可能性を警戒している。

判決後も情勢は不安定で、警察によると、武装集団が病院を襲撃し、警備に当たっていた警察官4人が死亡、20人が負傷する事件も発生した。政府は公共秩序の維持を最優先課題として、選挙期間中の警備強化を進める方針だ。

カシミール地方は1947年の英領インド分割以来、パキスタンとインドが領有権を主張する係争地で、両国はこれまで複数回の戦争を経験している。今回の司法判断は選挙実施への道を開いた一方で、難民の代表権や自治制度のあり方を巡る議論は今後も続く見通しだ。選挙結果は政治情勢だけでなく、カシミール問題全体にも一定の影響を及ぼす可能性がある。

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