北朝鮮、新型防空ミサイルシステムを試験発射、長距離巡航ミサイル部隊も演習=国営メディア

北朝鮮は近年、弾道ミサイルや巡航ミサイルに加え、無人機、電子戦装備、艦艇搭載兵器などの開発を進めている。
2026年11月5日に北朝鮮メディアが公開した写真、新型防空ミサイルシステムの試験発射(KCNA/AP通信)

北朝鮮が新たに設計した高性能の防空ミサイルシステムの試験発射を実施した。国営朝鮮中央通信(KCNA)が5日に報じた。それによると、東部地域に配備された長距離戦略巡航ミサイル部隊の一部も、火力攻撃訓練の実演を行ったという。

KCNAは新型防空システムの試験について、発射の事実を伝えたものの、ミサイルの射程や迎撃能力、誘導方式、試験の具体的な結果などは明らかにしなかった。巡航ミサイル部隊の演習についても、使用された兵器や標的、実施場所などの詳細は公表していない。北朝鮮が防空能力と長距離攻撃能力の双方を強化する姿勢を示した形だ。

北朝鮮は近年、弾道ミサイルや巡航ミサイルに加え、無人機、電子戦装備、艦艇搭載兵器などの開発を進めている。10月末には金正恩(Kim Jong Un)総書記が無人航空技術の展示会と兵器実演を視察し、無人機技術で圧倒的優位を確立する必要性を強調した。人工知能(AI)を無人兵器システムに導入することも最優先課題に挙げている。

また、北朝鮮は11月初めにも戦略巡航ミサイルの試験を実施し、クラスター弾頭の威力や目標への垂直攻撃能力を検証したと発表している。こうした一連の試験は、通常兵器の精度と破壊力を高め、核戦力と組み合わせた抑止能力を強化する狙いがあるとみられる。

北朝鮮の軍事技術開発を巡っては、ロシアとの軍事協力も注目されている。ロシアによるウクライナ侵攻への兵士派遣を通じ、北朝鮮軍が無人機や電子戦、実戦での運用経験を得たとの見方もある。防空システムの開発には探知レーダーや追跡装置、指揮統制システムなど高度な技術が必要となるため、外部からの技術支援の可能性も指摘されてきた。

今回の試験について韓国軍から詳細な評価は示されていない。北朝鮮は米韓合同軍事演習を自国への脅威と非難しており、軍事力の近代化を正当化する材料としている。新型防空システムの性能は不明だが、北朝鮮が防御と攻撃の両面で兵器開発を加速させていることが改めて浮き彫りになった。

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