◎民主派勢力はこれで、中国国境周辺の交易の要衝を少なくとも4つ占領したことになる。
2021年5月12日/ミャンマー、ヤンゴンで行われた抗議デモ(Getty Images/AP通信)

ミャンマー野党政治家などが創設した国家統一政府とつながりのある民主派勢力が中国国境に近い北部の要衝を占領した。現地メディアが26日に報じた。

それによると、民主派勢力はシャン州北部の中国国境沿いに位置する交易の要衝とされる町から国軍を追い出したという。

AP通信は国家統一政府の関係者の話しとして、「同盟組織の精鋭部隊が25日、シャン州の最重要拠点から国軍を追い出し、中国との国境検問所を管理下に置いた」と伝えている。

この国境検問所は中国との貿易量が最も多い場所とされる。民主派勢力はこれで、中国国境周辺の交易の要衝を少なくとも4つ占領したことになる。

APの取材に応じた関係者は「チン州の反体制派などで構成される民主軍が軍政の拠点を攻撃し、兵士をひとり残らず追放した」と述べている。

国家統一政府はソーシャルメディアに動画・写真・声明を投稿。国境検問所とみられる場所に民主派勢力の戦闘員が並び、記念撮影する写真を公開した。

軍政はこの占領に関するコメントを出していない。

ミャンマー国営放送(MRTV)は軍政報道官の話しを引用。「シャン州北部の中国国境近くで戦闘があったと報告を受けている」と述べたが、それ以上の情報は明らかにしなかった。

ラカイン族の武装集団「アラカン軍」やチン州の反体制派「チン民族戦線(CNF)」などからなる民主派勢力は先月末、シャン州北部の軍政拠点に対する協調攻撃を開始した。

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