カザフスタン、8月23日に前倒し議会選挙、トカエフ氏が大統領令に署名
新憲法は2026年3月の国民投票で承認され、7月1日に発効した。
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中央アジアのカザフスタンで7月1日、新憲法の公布に伴い、トカエフ(Kassym-Jomart Tokayev)大統領が8月23日に前倒しの議会選挙を実施する大統領令に署名した。今回の選挙は新憲法の下で初めて実施される国政選挙となり、従来の二院制議会を廃止して新設される一院制議会の議員を選出する。新憲法では新たに副大統領職も創設され、選挙後に任命される見通しだ。
新憲法は2026年3月の国民投票で承認され、7月1日に発効した。政府は今回の制度改革について、行政の効率化と政治体制の刷新を目的とするものだと説明している。議会は従来の上院と下院による二院制から、規模を縮小した一院制へ移行し、立法機能の見直しと政治運営の簡素化が図られる。また、副大統領職の新設により、大統領不在時の権限継承をより明確にする狙いもある。
トカエフ氏は2019年に初代大統領ナザルバエフ(Nursultan Nazarbayev)氏の後継者として就任した。2022年1月に発生した大規模暴動では、政権はナザルバエフ派によるクーデター未遂だったと主張しており、その後は前政権の影響力排除を進めてきた。トカエフ氏はナザルバエフ時代について、汚職や権力集中が続いたと批判し、政治改革を重要課題に掲げている。
改革の一環として、ナザルバエフ氏が創設し長年与党として国政を主導してきた「アマナト(未来への信託)」は、トカエフ氏に近い勢力が率いる「アディレット」に統合された。長年続いた政治勢力の再編が進む中で実施される今回の総選挙は、トカエフ政権の改革路線に対する国民の評価を問う重要な機会となる。
一方で、今回の憲法改正には慎重な見方もある。政府は民主的な統治制度への移行を強調しているが、一部の政治アナリストは、大統領権限が依然として強く、制度改革が政権基盤の強化につながる可能性を指摘する。また、副大統領職の創設は将来の権力継承を円滑に進める狙いがあるとの見方も出ている。トカエフ氏の任期は2029年までとなっており、新制度はその後の政権移行も視野に入れたものと受け止められている。
資源国として中央アジア最大級の経済規模を持つカザフスタンでは、政治制度の大幅な変更が国内政治や投資環境に与える影響にも関心が集まっている。8月23日の前倒し議会選挙は、新たな統治体制の方向性を占う重要な節目となりそうだ
