ハイチ首都で国立病院の再開を求めるデモ、医学生が主導
この病院は長年にわたりハイチ医療の中核を担ってきたが、2024年に武装ギャングの暴力激化を受けて閉鎖された。
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中米ハイチの首都ポルトープランスで7月1日、国内最大の公立病院である国立大学病院の再開を求め、数十人の医学生が抗議デモを行った。デモ隊は白衣姿で大学から首相府近くまで平和的に行進したが、警察が進路を塞ぎ、警察官1人が発砲、学生1人が腕を負傷した。学生側は「私たちは武器を持っていない」と抗議し、一部が警察車両に投石して窓ガラスを割る事態となった。
デモを主催した医学生たちは病院が閉鎖されたままでは臨床実習を受けられず、医師として必要な教育を受けられないと訴えた。また警察が催涙ガスだけでなく実弾も使用したと非難した。
この病院は長年にわたりハイチ医療の中核を担ってきたが、2024年に武装ギャングの暴力激化を受けて閉鎖された。同年12月には政府が再開を試みたものの、式典の最中に武装集団が銃を乱射し、道記者2人と警察官1人が死亡、7人が負傷した。この事件を受けて当時の保健相が更迭され、それ以来閉鎖されたままとなっている。
さらに2025年2月にはギャングが病院施設に放火し、大きな被害を受けた。襲撃を主導したギャング連合「ヴィヴ・アンサム(Viv Ansam)」は政府が組織の承認なく病院を再開しようとしたことへの報復と主張している。
AP通信の取材に応じた医学生は「私たちが学ぶのはハイチの人々を救うためだ。その声を首相に届けたい」と語った。学生たちは前週にも同様のデモを行っていたが、その際も警察が催涙ガスで強制排除していた。
ハイチではギャングが首都の大部分を支配し、治安悪化によって医療機関の機能停止が深刻化している。公共医療施設の7割が閉鎖され、440万人余りが十分な医療を受けられない状況に置かれている。医学生たちは病院の再開は将来の医師育成だけでなく、崩壊しつつある国内医療体制を立て直すためにも不可欠だと訴えている。
