◎民主派で構成される「国家統一政府」の武装組織「人民防衛軍(PDF)」の戦闘員25人は軍の攻撃を受けた集落から住民を避難させる際、攻撃を受けたとみられる。
ミャンマー、少数民族武装勢力カチン独立軍の兵士(Getty Images)

ミャンマー北西部サガイン管区で活動するレジスタンスが軍の待ち伏せ攻撃を受け、少なくとも25人が死亡したとみられる。独立系メディアが25日に報じた。

それによると、民主派で構成される「国家統一政府」の武装組織「人民防衛軍(PDF)」の戦闘員25人は軍の攻撃を受けた集落から住民を避難させる際、攻撃を受けたとみられる。

2021年2月のクーデターで権力を掌握した軍政は地方都市の少数民族などで構成されるゲリラを駆逐すべく、掃討作戦を続けている。

国連の専門家はミャンマーの現状を「内戦状態」と評している。

軍政は過去2年間、地方の集落をいくつも焼き払ってきた。地元の人権団体によると、一連の攻撃で避難民になった市民は100万人近くにのぼるという。

サガイン管区には軍政に対抗するゲリラの拠点がいくつもあり、各地で戦闘が繰り広げられているとみられる。

PDFとつながりのあるゲリラや抵抗勢力は全国各地で活動を続け、特に国境地帯では自治権拡大を求める少数民族が半世紀以上にわたって軍政と戦ってきた、

多くの少数民族が同盟を結び、軍政の情報を共有しながら主に山間部でゲリラ戦を繰り広げている。

オンラインメディア「ミャンマー・ナウ」はザカイン管区のPDF担当官の話しを引用し、「村民を避難させようとしていた18人の抵抗勢力を乗せた車両が22日夜に待ち伏せ攻撃を受け、乗員全員が死亡した」と伝えている。

その後、抵抗勢力のオートバイ部隊も攻撃を受け、少なくとも7人が死亡したという。

他の独立系メディアもPDFの戦闘員とみられる遺体の写真を公開している。

軍政はこの主張に関する声明を出していない。

軍政を支持するSNSアカウントもザカイン管区内で治安部隊による待ち伏せ攻撃が成功し、ゲリラ25人が無力化されたと投稿している。

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