◎軍政のフライン司令官は兵士の離反や逃亡が相次いでいることを受け、最近徴兵制を導入した。
2023年5月17日/ミャンマー、西部ラカイン州(Getty-Images/AFP通信)

ミャンマー西部ラカイン州で軍政と激戦を繰り広げているラカイン族の武装集団「アラカン軍」が6日、陸軍の司令部を制圧し、数百人の兵士を捕虜にしたと明らかにした。

アラカン軍はテレグラムにビデオ声明を投稿。「ラカイン州にある軍政の作戦司令部第15本部の兵士数百人が包囲戦の末、降伏した」と述べた。

それによると、この司令部は第2の都市マンダレーの南西約385キロに位置する。

軍政はこの主張に関するコメントを出していない。

アラカン軍、東部カレン州の少数民族ゲリラ「カレン民族同盟(KNU)」、チン州の反体制派「チン民族戦線(CNF)」などからなる民主派勢力は昨年10月、中国国境に近い北部で反攻を開始。複数の地域から国軍を追い出した。

民主派勢力の支配地域は拡大し続け、中国国境沿いの北東部の広い範囲を占領。投降した一部の兵士を取り込むことに成功した。

KNUはタイ国境近くの要衝ミャワディを制圧。軍政の兵士数千人がタイに逃亡したり、KNUに寝返ったりした。

アラカン軍はラカイン族の軍事組織で、よく訓練され、ラカイン州内にある軍政の複数の基地に対し、半年ほど前から攻撃を続けている。

軍政のフライン(Min Aung Hlaing)司令官は兵士の離反や逃亡が相次いでいることを受け、最近徴兵制を導入した。

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