◎新紙幣の表面にはアルビノの象(白象)、裏面にはインフラ開発の象徴とされる2つの橋が描かれている。
2021年2月20日/ミャンマー、最大都市ヤンゴン、軍政に抗議するデモ隊(AP通信)

ミャンマーの中央銀行が新紙幣となる2万チャット札(約1350円、9.5ドル)を発行するようだ。国営メディアが23日に報じた。

中銀は新紙幣を発行する理由を明らかにしていない。

2021年2月の軍事クーデターでアウンサンスーチー政権が追放されて以来、ミャンマーの経済は欧米諸国の制裁や市民のボイコットにより、大打撃を受けてきた。

多くの市民が内戦とコロナ・パンデミックの影響を受け、厳しい生活を余儀なくされている。

一部の独立系メディアは軍政が新紙幣を発行した理由について、「インフレリストと関連している」と報じた。

一部の高齢者は以前の軍事独裁政権時代における1987年の紙幣無効化政策を思い出している。

この政策は不満に拍車をかけ、1988年の蜂起(8888民主化運動)に発展。この蜂起は失敗に終わったが、アウンサンスーチー(Aung San Suu Kyi)氏の国民民主連盟(NLD)誕生につながった。

ミャンマー国営放送(MRTV)によると、2万チェット札は7月31日から限定発行されるという。それは首都ネピドー、最大都市ヤンゴン、マンダレーの各都市にある中銀支店で、損傷した紙幣と交換することによってのみ入手できる。

新紙幣の表面にはアルビノの象(白象)、裏面にはインフラ開発の象徴とされる2つの橋が描かれている。白象は東南アジアのいくつかの地域で「幸運の象徴」とされている。

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