◎軍政は2021年2月の政変以来、地方の反体制派やゲリラ勢力と戦争状態にある。
2021年3月28日/ミャンマー、ヤンゴン、スリングショットを構える抗議者(AP通信)

ミャンマー西部で国軍と反体制派による戦闘が激化し、子供8人を含む民間人少なくとも11人が死亡した。現地の独立系メディアが17日に報じた。

それによると、国軍は西部ラカイン州とチン州の複数の集落を攻撃したという。

独立系メディア・ミャンマーナウは情報筋の話しとして、「国軍は15日遅くにチン州南部の集落に攻め込んだ」と伝えている。この攻撃で民間人4人が負傷したという。

国軍は西部戦線に関する声明を出していない。

国連は17日、ミャンマーの全ての紛争当事者に対し、市民が巻き添えになる軍事作戦を控えるよう訴えた。

軍政は2021年2月の政変以来、地方の反体制派やゲリラ勢力と戦争状態にある。

チン州の反体制派はこの2年半、軍政への攻撃に深く関与してきた。チン民族戦線(CNF)とその同盟勢力は13日、インド国境近くの町から国軍を追い出した。

民主派勢力で構成される国家統一政府の報道官は17日、AP通信の取材に対し、「チン州南部で15日午後6時40分頃、空軍の軍用機が山岳地帯にある集落に爆弾を投下した」と語った。

それによると、爆弾のひとつが子供たちが勉強していた建物に落ち、生徒8人と30代の先生2人、65歳以上の村人1人が死亡したという。

この空爆により集落の教会、校舎2棟、民家少なくとも18軒が被害を受けた。この集落には民家が80軒ほどあるとされる。

ラカイン州でも反体制派と国軍の戦闘が続き、多くの市民が避難を余儀なくされている。

ラカイン族の武装集団「アラカン軍」は今週、この地域にある国軍の2つの前哨基地に奇襲攻撃を仕掛けたとされる。

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