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インドのAIインフラ整備に住民反発、アマゾンのデータセンター計画で環境懸念、水・電力不足への不安広がる

西部マハラシュトラ州のムンバイ近郊では、アマゾンのデータセンター建設計画が住民との対立を招いている。
インドとAIのイメージ

インドのモディ(Narendra Modi)首相がAI時代の世界的なデータ拠点を目指す中、国内でデータセンターの建設に反対する住民の動きが広がっている。アマゾンやグーグル、マイクロソフトなどの米大手IT企業が巨額の投資を進める一方、建設予定地周辺では森林伐採や騒音、水・電力の供給不足への懸念が強まっている。

西部マハラシュトラ州のムンバイ近郊では、アマゾンのデータセンター建設計画が住民との対立を招いている。同社は2030年までにインドのAIインフラへ210億ドルを投資する計画で、建設地では樹木が伐採され、以前は緑地だった場所が赤土の広がる土地へと変わった。近隣のマンションに住む住民はロイター通信の取材に対し、「計画を事前に知っていれば住宅を購入しなかった」と語った。

周辺住民1000人以上は、事業計画が住民協議を経ずに進められたと主張している。9月には数百人が建設現場付近に集まり、計画の移転を求めて抗議した。住民らは、施設の稼働によって電力や水の需要が増え、騒音が子どもや高齢者の健康、住宅の資産価値に影響することを懸念している。

これに対し、アマゾンと地元当局は、公共インフラへの負担は生じないと説明している。同社によると、施設には住宅向けとは別の専用電源を確保し、冷却には水を使わない方式を採用するほか、騒音を抑える措置も講じる。伐採した樹木を上回る本数の苗木を植えたとも主張している。同社は住民の懸念に対応するため、地域社会との対話も検討している。

インドでは水資源の制約も問題となっている。同国は世界人口の約18%を抱える一方、世界の淡水資源に占める割合は約4%にとどまる。調査会社S&Pグローバルは、国内のデータセンターの60~80%が今後10年間に深刻な水不足リスクに直面する可能性があると推計している。

南部アンドラプラデシュ州でも、グーグルが計画する150億ドル規模のデータセンター事業に対し、環境保護団体などが野生生物や水・電力供給への影響を懸念している。グーグルと州当局は不正行為を否定している。

モディ政権はデータセンターをデジタル経済の基盤として位置づけ、海外投資の誘致を進める。AIの計算能力を支える施設の整備は、雇用や産業競争力の向上につながる可能性がある一方、地域住民の生活環境や限られた資源との両立が課題となっている。

政府と企業には、投資拡大だけでなく、住民への説明や環境負荷の軽減を通じて地域社会の理解を得ることが求められる。

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