◎ビーチに到着した木造船1隻には子供と女性を含む184人が乗っていた。
2023年1月8日/インドネシア、アチェ州のビーチ近く、保護されたロヒンギャ難民(Irwandi/AP通信)

インドネシア当局は8日、スマトラ島北部アチェ州の海岸でロヒンギャ難民184人を保護したと明らかにした。

州警察によると、地元の漁師が7日に沖合で木造船3隻を目撃したという。ビーチに到着した木造船1隻には子供と女性を含む184人が乗っていた。

国連は先月、この海域でロヒンギャ少なくとも26人が脱水症状や体調不良で死亡したと報告していた。

2017年のミャンマー軍による弾圧で殺害されたロヒンギャは1万3000人と推定され、少なくとも200の村が焼き払われ、100万人以上が国外に逃亡した。

バングラデシュのコックスバザール地区には89万人以上のロヒンギャが避難しており、世界最大の難民キャンプを形成している。

警察に保護された男性はAP通信の取材に対し、「バングラデシュで生活を再建することは難しく、インドネシアに来たかった」と語った。

マレーシアとインドネシアはイスラム教徒が多数派を占めるイスラム国家であり、生活基盤を築きやすいという理由でロヒンギャの主要な目的になっている。

地元警察の署長によると、184人の体調はおおむね良好で、妊婦1人を含む5人が治療を受けているという。

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は8日、インドネシア政府と連携して人々の保護に当たると声明を発表した。

地元の漁師が7日に目撃した木造船と、8日に上陸した木造船が同じものかどうかは分かっていないようだ。

インドネシアは国連で1951年に採択された「難民の地位に関する条約」に加盟していないが、UNHCRによると、2016年の大統領令で難民の扱いに関する規定が定められて以来、多くのロヒンギャを受けている。

アチェ州では昨年末にもロヒンギャ難民200人以上、11月にも200人以上が保護されている。

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