インドとパキスタン、国境での民間人死亡をめぐり外交官召喚、緊張再燃
両国関係は2025年にインド管理下のカシミール地方で観光客26人が死亡した武装勢力による襲撃事件を機に急速に悪化し、その後には4日間にわたる軍事衝突も発生した。
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インドとパキスタンは3日、両国の国境付近で2人のパキスタン人が死亡した事件をめぐり、互いの外交官を召喚した。パキスタン政府はインドの国境警備隊が「武装していない民間人」に不当な武力を行使したと主張し、インド政府はこれを否定して不法越境への対応だったと主張した。
事件は2日、インド北部パンジャブ州の国境付近で発生した。パキスタン外務省によると、インド国境警備隊の要員がパキスタン人2人に対して発砲、死亡させた。パキスタン側は2人を「非武装の民間人」と説明し、発砲は正当性を欠く過剰な武力行使だったとして、インド側に即時かつ透明性のある調査を要求した。
これに対しインド外務省はパキスタンの主張を「根拠がなく、政治的動機に基づくもの」として退けた。インド側の説明では、3人がパキスタン側からインド領内に侵入し、警備隊から複数回にわたって引き返すよう警告を受けたにもかかわらず移動を続けたため、差し迫った安全保障上の脅威として対応せざるを得なかったという。
さらにインド政府は今回の事件について、パキスタンを拠点とする麻薬密売組織による越境と主張。パキスタン政府に対し、不法入国や麻薬密輸、さらにパキスタン側の国境警備当局の関与について調査するよう求めるとともに、国境を尊重し、不正な越境を防ぐため必要な措置を取るよう要求した。
両国関係は2025年にインド管理下のカシミール地方で観光客26人が死亡した武装勢力による襲撃事件を機に急速に悪化し、その後には4日間にわたる軍事衝突も発生した。今回の事件は、そうした緊張が完全には解消されていないことを改めて示すものとなった。
核兵器を保有する両国にとって、国境での小規模な衝突が外交問題や軍事的緊張に発展すれば、地域の安定に大きな影響を及ぼす。今後、双方が事件の事実関係をめぐる対立をどのように収束させ、再発防止につなげるかが焦点となる。
