現代自動車労組が10年ぶりのストライキ、賃上げ交渉行き詰まる
現代自動車労組は賃上げに加え、定年の延長や人工知能(AI)、自動化の導入に伴う雇用の保護を要求している。
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韓国の自動車大手「現代自動車」の労働組合は21日、賃金交渉が行き詰まったことを受け、約10年ぶりとなるストライキを開始した。労組によると、ストに参加する現代自動車の組合員や傘下の起亜自動車、その他関連会社の労働者らは同日午後、ソウルの現代自動車本社前で集会を開いた。今回のストは韓国の労働市場で労使対立が深まる中で実施された。
現代自動車労組は賃上げに加え、定年の延長や人工知能(AI)、自動化の導入に伴う雇用の保護を要求している。現在60歳となっている定年については、イ・ジェミョン(Lee Jae-myung)大統領が段階的な引き上げを掲げており、世界でも急速な高齢化が進む韓国で、労働者の雇用期間をどう確保するかが争点となっている。労組側は技術革新による生産性向上の利益を労働者にも還元するよう求めている。
今回のストに先立ち、労組は7月下旬から部分ストを実施していた。聯合ニュースによる推計では、これまでのストによって約5万5200台の自動車生産が滞り、その金額は2兆3000億ウォン(約2647億円)を超えたとされる。全面ストへの移行によって、生産停止による損失がさらに膨らむ可能性がある。
現代自動車は7月、2026年の世界販売目標を達成できない可能性が高いとの見通しを示していた。欧州市場では中国メーカーとの競争が激しくなり、韓国内でも販売が落ち込むなど、経営環境は厳しさを増している。こうした状況でのストは生産や販売だけでなく、部品メーカーを含むサプライチェーンにも影響を及ぼす可能性がある。
今回の労使対立は単なる賃金交渉にとどまらず、自動車産業の構造転換をめぐる問題でもある。AIやロボット、自動化技術の導入が進めば、生産効率が高まる一方で、従来型の雇用が縮小する可能性がある。現代自動車が競争力を維持しながら技術革新を進めるには、企業側の生産性向上と労働者側の雇用・待遇確保をどのように両立させるかが大きな課題となる
