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パキスタン・カシミール地方選、第3回投票延期、治安情勢悪化受け

今回の選挙は3回に分けて実施され、10日が最終投票日だった。
2026年8月2日/パキスタン、ムザファラバードの投票所(ロイター通信)

パキスタンが実効支配するカシミール地方で10日、地方議会選挙の最終投票が延期された。治安情勢の悪化が理由で、残る11選挙区のうち7選挙区について、選挙管理当局が投票を無期限延期した。延期の決定は治安・秩序の状況を検討した報告を受けた結果としている。

今回の選挙は3回に分けて実施され、10日が最終投票日だった。しかし、7月末の第1回投票後に各地で抗議活動や治安部隊との衝突が発生し、情勢が不安定化した。特にムザファラバード近郊の地区では治安部隊との衝突で30人以上が死亡したとされる。この地域では道路封鎖やインターネット通信の遮断も続いている。

選挙戦では、中央政府を担う与党パキスタン・イスラム教徒連盟シャリフ派がこれまでに争われた34議席のうち24議席を獲得し、政府樹立に近づいている。一方、連立相手のパキスタン人民党(PPP)は投票の遅延などを理由に不正を主張している。

シャリフ派はこの疑惑を「根拠がない」と否定している。前回選挙で勝利した野党・パキスタン正義運動(PTI)は不正が行われるとの主張から選挙をボイコットした。

背景にはカシミールの選挙制度をめぐる長年の対立がある。45の直接選挙議席のうち12議席はインド実効支配地域からの「難民」を代表する議席として留保されている。抗議デモを主導した非合法の政治団体JAAC(共同人民行動委員会)は地域外に住む候補者がこれらの議席を占めることが多く、中央政府がカシミール政治を操作するために利用していると主張している。インド側のカシミールでの反政府活動をたびたび批判してきたパキスタン自身が、実効支配下の地域で政治的な不満と混乱に直面している格好だ。

カシミールはインドとパキスタンが領有権を争う係争地で、政治的安定が長年の課題となってきた。

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