◎ミャンマーの少数民族は数十年にわたり自治権の拡大を求めて戦ってきた。
2023年4月6日/タイ、ターク県のミャンマー国境近く、紛争に巻き込まれ避難したミャンマー市民(Chiravuth Rungjamratratsami/AP通信)

タイ当局は6日、隣国ミャンマーの国境地帯で国軍と抵抗勢力による戦闘が激化し、この数日でミャンマーの市民5000人以上がタイに避難したと明らかにした。

公共放送タイPBSは治安当局者の話として、「800人以上の子供を含む少なくとも5428人が5日夜までにミャンマー国境を越え、ターク県に避難した」と伝えた。

タイPBSによると、少数民族カレン族のレジスタンスがこの地域の民主化運動を率いるゲリラとともに、国境近くの国軍前哨基地2カ所を攻撃したという。

前哨基地近くで生活する住民は地元の独立系メディアの取材に対し、「爆発音が大きくなったので怖くなって逃げた」と語った。

ミャンマーの少数民族は数十年にわたり自治権の拡大を求めて戦ってきた。

この紛争は2021年2月の国軍による軍事クーデター後、急速に悪化。アウンサンスーチー(Aung San Suu Kyi)氏の解放などを求める民主派勢力の一部が地方の少数民族やゲリラと手を組み、国軍に攻撃を仕掛けている。

国境沿いの住民は衝突や空爆が発生するとタイに一時的に避難する。インドにもミャンマー西部から難民が押し寄せている。

オンラインメディアのミャンマー・ナウはタイの情報筋の話を引用し、「5日に3000人以上が国境の川を越えてターク県に逃げ込んだ」と報じた。

国境地帯での戦闘は先月25日頃から始まったと伝えられている。

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