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オーストラリア、AI生成楽曲を音楽チャートから排除へ

新ルールでは、作詞、主要なボーカル、主要な楽器演奏など、楽曲の中心的な創作部分を人間が担っていることが重要になる。
生成AIのイメージ、バンド

オーストラリアの音楽業界が人工知能(AI)によって全面的または大部分が生成された楽曲を、国内の公式音楽チャートから排除する新たな方針を打ち出した。豪州レコード産業協会(ARIA)は25日、今後のチャートについて「実質的に人間によって制作された」作品を対象とし、創作活動における人間の役割を重視する考えを示した。

新ルールでは、作詞、主要なボーカル、主要な楽器演奏など、楽曲の中心的な創作部分を人間が担っていることが重要になる。一方、AIを補助的な道具として利用した作品まで一律に排除するわけではない。AIを作曲や制作の一部に活用しながら、主要部分を人間が制作した楽曲については、チャート入りが認められる。

今回の方針の背景には、生成AIによる音楽の急速な普及がある。AIは短時間でボーカルや楽器演奏を含む楽曲を生成できるため、従来の音楽制作と比べて参入コストが大幅に低下している。その一方で、AIによって大量に作られた楽曲がストリーミング再生などを通じてチャートに流入すれば、人間のアーティストが作品を発表し、評価を得る機会が圧迫されるとの懸念が高まっている。

特に注目を集めたのが、マドンナの「Like a Prayer」をAI技術を利用してカバーした楽曲だ。この作品は豪州のチャートで上位に入り、16週間にわたってトップ20にとどまったことで、AIを利用した音楽が公式チャートでどこまで認められるべきかという議論を呼んだ。

ARIAは今回の措置について、単純にAI技術を否定するものではなく、人間による創造性と音楽チャートの信頼性を守るためのものだとしている。AIを音楽制作に活用する流れが止まる可能性は低く、今後は「AIがどこまで関与すれば人間の作品とみなせるのか」という基準の明確化が、世界の音楽業界にとって重要な課題となる。

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