インドネシア山火事、森林や泥炭地で延焼続く、イスラム教の「雨乞いの礼拝」も
全国の焼失面積が7月だけで940平方キロメートルに達した。
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インドネシアの森林や泥炭地で火災が広がり、濃い煙による大気汚染が発生している。特にスマトラ島の南スマトラ州では長期的な乾燥によってさらなる延焼の危険性が高まっており、州当局は8月25日、約3000人の住民が雨を求めるイスラム教の「雨乞いの礼拝」を開催した。
参加者は州知事公邸の中庭に集まり、周囲を煙に覆われる中、肩を寄せ合って祈りを捧げた。煙によって視界が大幅に低下し、日中でも自動車がヘッドライトを点灯しなければならない状況となっている。南スマトラ州知事は関係機関と連携してあらゆる対策を講じているとしたうえで、雨が降り、生活が正常に戻ることを神に祈ると述べた。
火災は南スマトラ州だけでなく、スマトラ島やボルネオ島の広い地域で発生している。政府の衛星データによると、西カリマンタン州では3120カ所で山火事が確認され、中央カリマンタン州で2314カ所、南スマトラ州でも1500カ所で延焼が報告されている。全国の焼失面積が7月だけで940平方キロメートルに達した。
背景にはエルニーニョ現象と長期的な乾季がある。高温と少雨によって森林や泥炭地が乾燥し、火災が発生・拡大しやすくなっている。特に泥炭地では地下に火が入り込むため、消火が難しく、長期間にわたって煙を発生させる要因となっている。
政府は地上部隊だけでなくヘリなども投入して消火活動に当たっている。警察は違法な土地開発や火入れなどとの関連を調べている。火災による煙はインドネシアだけにとどまらず、隣国マレーシアやブルネイにも流れ込み、国境を越えた大気汚染問題となっている。
森林火災は自然現象だけでなく、農地やプランテーション開発のための火入れなど、人為的要因も絡む複合的な問題となっている。インドネシアでは消火活動と法執行を強化する一方、乾燥した気候が続く限り火災の再拡大も懸念される。
雨を求めて市民が一斉に祈りを捧げる光景は、深刻化する森林火災と煙害に対する地域社会の危機感を象徴している。
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